おにぃが治すから *ARS* 10 (ページ2)

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花粉症　2 ページ2

雅紀Side

雅「A、泣かないで?

だいじょうぶだから。ね?」

「だいっ・・・ﾋｯｸ・・・じょーぶじゃないー!!

びょーいんいくもんっ!! うぇ～ん」

雅「う～ん。

そんなに怖がらなくてだいじょーぶだよ?

智にぃいつも優しいじゃん。

ね? もう泣かないの。」

.

泣いているAを抱き上げて背中をトントンしてあげていると、

だんだん泣き声が小さくなってきた。

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雅「智にぃにさ、おめめかゆいの治してもらおう?

お鼻もむずむずしてヤでしょ?

智にぃがちゃ～んと診てくれるから。

怖くないんだよ～A。だいじょうぶ。」

.

俺はグズグズと泣くAを抱いたまま病院に行く準備をすると、

Aを車にのせて、智にぃの病院に向かった。

.

.

受付をして待合室で待っていると、しばらくして名前が呼ばれた。

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雅「ほらA、行くよ?」

それまで俺の胸にコアラみたいにべったりくっついていたAは、

俺が行くよって言った瞬間、さらに腕に力をこめてギュッとしてきた。

.

雅「よしよし、だぁいじょうぶ、だいじょうぶ。」

ヤダー!!と抵抗し始めたA。

しっかり抱きかかえないと落ちちゃうな。

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智「おっ、きたきた。

Aえらいね～。ちゃんと来れたね～」

.

診察室に入ると智にぃはすごく優しい笑顔で待ってくれていた。

そういえば今日は白衣も感染予防のためのマスクもつけていない。

いつもは首から下げている聴診器もないし、

きっとAができるだけ怖がらないようにしてくれたんだろうな。

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白いカッターシャツを腕まくりしてフニャっと笑っている智にぃは、

いつも家にいるときと何も変わらない。

これならAも安心できるかも。