マサイ：気付かないだけで ページ16
マサイくんは良くファンの子達にSだと言われているらしいが、私は何故彼がそんな呼ばれ方をされているのかいまいち理解出来ていない。プライベートで一緒にいる事が何となく増えて来た最近、いつか彼のサド加減を知る事が出来るのだろうか。できればあまり知りたくはないのだけれど、人間には好奇心と言う物が備わっていて気にならずにはいられない。
「コーヒー作ってくる、待ってて」
『ありがとう』
「お前はお子様だからミルクと砂糖たっぷりだよな」
『ねえ私ブラック飲めますけど』
「マジで？大人かよ」
『大人だよ』
そんな会話を交えながらコーヒーを受け取ると、流石良いコーヒーメーカーを使っているだけあって美味しかった。今の所、Sの様子はないけど、これは単刀直入に聞く方が早い気がするので聞いてみる。
『マサイくんさぁ、動画のコメント欄とか見てる？』
「ん? あー。俺見るよ、偶に」
『そっか。ならさあ、マサイくんファンに何て思われてるか知ってる？』
「何て思われてる…猿とか」
『それはシルクくんでしょ』
「あー、後でシルク来るから言っちゃお」
『嘘嘘! 好き好きシルクくんかっこいいもんね』
やはり本人にはSの自覚は無いらしい。作業中のモニターを見ながら受け答えするマサイくんはコーヒーを啜るとそんな会話でクスリと笑う。
「で正解は?」
『正解はね、マサイくんS何だって』
「ふーん」
『ふーんて君もっと何か無いの？』
「言われた事ねぇかんなぁ。お前もそう思ってんの？」
『今検証してる段階かな』
こう聞いている感じもう答えは出ているような物なのだが、仕方ない。結論を出そう。
『まあ結論的には』
「A」
『えっ何今喋ってたんだけ』
「俺はお前Mだと思う、SとMって相性良さそうだし」
『…随分な謎理論だね。何で私がM?』
マグカップをコースターに置いたマサイくんは椅子の向きを変え私を正面に捉えると、ニタリと笑い前屈みになる。そして
「何かお前の言い方、まるで俺がSだったら嬉しい事があるみてぇだったから? そう言う事されたいんじゃないかとな」
『いやいや私は別にそんな』
「おや図星かいお嬢さん？」
『違うから! もう、こっち見ないでよ…!』
「もっと見て欲しいって、欲張りだなお前。俺は今お前以外見てねぇよ？」
『うう五月蝿い五月蝿いもうこの話終わり！』
悟った。マサイくんは隠れSでそう言うスイッチが入ると今見たいになってしまうのだ。…真面に彼の顔が見れない、シルクくん早く来て。
END
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ポリフェノール(プロフ) - coyumaさん» 初めまして、コメントくださり誠にありがとうございます! 最上級の褒め言葉を頂けて大変嬉しいです、ありがとうございます。 続編は、話のネタがある程度の数が固まり次第また再開しようかと思っております。なのでその際はまたお話を覗いてくだされば幸いです! (2019年7月5日 20時) (
レス) id: 77269a22b5 (このIDを非表示/違反報告)
coyuma(プロフ) - 私もシリーズの最初からずっと楽しく読ませてもらっていました。ポリフェノールさんの文章は情景が思い浮かべることが出来て、あたかも自分のことのようにドキドキできます。続編も書いてほしいです。時間があるときでいいですので！ (2019年7月5日 20時) (レス) id: 96592c7e36 (このIDを非表示/違反報告)
ポリフェノール(プロフ) - 美夢さん» 初めまして、わざわざコメントしてくださり誠にありがとうございます! 最初から見て頂いているなんてとても嬉しいです、ありがとうございます。 続編は、話のネタがある程度と溜まってきたらまた始めようかと思っておりますので、またご贔屓にしてくだされば幸いです! (2019年6月28日 0時) (レス) id: 77269a22b5 (このIDを非表示/違反報告)
美夢(プロフ) - 水魚之交1から全部見てて、大好きな話を何回も読み返しています！どんなに遅くても良いので続編希望します！ (2019年6月28日 0時) (レス) id: 70c1150dfd (このIDを非表示/違反報告)
ポリフェノール(プロフ) - あいぴょん♪さん» 初めまして、コメント誠にありがとうございます。ご返信遅れまして大変申し訳ございませんでした。自分もフィッシャーズさん大好きです、応援ありがとうございます! またお暇な時に覗いてくだされば幸いです。 (2018年9月24日 21時) (レス) id: 77269a22b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ポリフェノール | 作成日時：2018年6月13日 19時
