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席に着くと鬼族のクラスのボスがニヤニヤと笑う。
猫族の女の子達がコソコソと何かを言っている。

大丈夫…

大丈夫だ。

いつもの事だし。


顔を伏せたまま荷物を取り出す。

その動作でさえ皆んなは遅いと言い僕を笑う。

都会の方は人間の事をわかってくれる人が多いらしい。

だったらいいな。

話す友達もいないからぼーっと授業を受けているとあっという間に放課後になっていた。

勿論一緒に帰る友達もいないし話せる暇も無いから薬局に薬を買いに行く。


ボロボロの鞄を肩に掛け夕焼けの教室を発つ。

学校帰りな事もあって皆んな友達同士で固まっていた。

暫く歩いていたら大人数が電柱の前に固まっていた。
「リブラだってさ!!アイドル私もなりたいなぁ〜!」
「バカ、女はいけねぇんだよ」
「え〜っ」
アイドル?

存在があることは知ってるけど詳しくは知らない界隈だ。
「まっ!!

どーせ?」

「ルウ君は?
当然受かりませんよね??」

「ギャハハッ!!
当然の事言うなよ!」

「……っ」

「チッ…あーあつまんねーの、早く行こうぜ」
そうやって皆んな僕を好きなだけ揶揄ったら皆んなで帰って行くんだ。

誰もいなくなった電柱の前には張り紙があった。

内容は、アイドル募集のもの。

「……」
勿論、受かりっこない界隈だ。

でも受かったら…
お母さんを入院させてあげるぐらいは出来るんじゃないか?

無駄も承知で公衆電話で事務所に電話をかけた。
……スマホなんてもの高くて買えないから。

オーディションの時刻を言ってもらった後家に帰る。
もしも、もしも受かったらお母さんに楽させてあげられる。
少し浮いた気分のまま家に帰った。

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流離いのsecret(プロフ) - kohaku様>>執筆お疲れ様です〜!素敵なお話の三本立て!しかも最後にうちの子〜〜!!!最高ですありがとうございます! (2021年6月30日 22時) (レス) id: af1699faf6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:流離いのsecret x他3人 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2021年6月30日 16時

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