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『ひ、かるくん…』
岩｢誰と話してんのって聞いてんの｣
向｢A？｣
仕事だったじゃない。なんでもう帰ってきてるの…。
岩｢相手向井康二だろ。切って｣
『っ、』
耳元で康二が何か言っているけど、目の前の事にいっぱいいっぱいで頭に入らない。
怒ってる。とにかく、切らないと…。
岩｢はー…、もうこの部屋入ったんだな。
そりゃ4回も繰り返したらさすがに早まるか｣
『え…？』
岩｢これ毎回言ってるけど、覚えてない？｣
全然わからない。繰り返すって何を？
岩｢知ってんでしょ、俺が彼氏じゃないって｣
『う、ん』
岩｢Aはいつ事故にあった？｣
『半年、前…』
岩｢ずーっと眠ってたとでも思ってた？そんなわけないじゃん。
お前が記憶思い出す度に忘れさせてたの。それが今回で4回目、わかる？｣
ゆっくり近づいてくる男に、私は後ずさりするしかなくて
カバンは倒れて日記が出てくる。ちょうどあの殴り書きのページが見えた。
岩｢あーそれ懐かしいな。
2回目だったかな、あの時も今みたいにおれに追い詰められてさ…｣
少しずつ思い出される記憶。
男に背中を向けて必死にペン立てからペンを抜き取って自分の日記に書いていたのだ。
過去の私が。
何度も忘れさせられる私のために。
岩｢薬射って眠らせて、頭に衝撃与えたらすぐ忘れんだもんA｣
そう言う男の手には、簡易的な注射針のようなものが握られていた。
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紅彩(プロフ) - みぃ。さん» 初めまして。楽しんでいただけたようで作者冥利に尽きます！ありがとうございます！！ (2021年3月6日 8時) (
レス) id: 4196f501cf (このIDを非表示/違反報告)
みぃ。(プロフ) - 初めまして。お手紙やカメラのくだり辺りから何となく想像してはいましたが、まさか4回も忘れさせてたとは！怖かったぁ！でも面白かったです。次作も楽しみにしてます！ (2021年3月6日 7時) (レス) id: 59fd607722 (このIDを非表示/違反報告)
紅彩(プロフ) - ぐりーんかれーさん» 騙されたという最高の褒め言葉をいただき、すごく嬉しいです！ありがとうございます！！ (2021年3月6日 0時) (レス) id: 4196f501cf (このIDを非表示/違反報告)
ぐりーんかれー(プロフ) - きゃぁぁーー！まさかのホラー要素のある話でしたか…てっきり照くんに騙されてしまいました。。笑 面白かったです！！次作も楽しみにしてます！ (2021年3月6日 0時) (レス) id: 5c6f4c07d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紅彩
| 作成日時：2021年3月5日 22時
