持つべきものは親友 ページ14
「絶対許さん!!!!!!!」
『七瀬ちゃん…そんな、怒んないで』
「怒ってない!イラついてるだけ!」
『そ、そっか…』
午前中の講義が終わった、昼休み。
七瀬ちゃんと、大学近くのカフェテリアでランチ。昨日の出来事を洗いざらい話すと、当事者かのように怒りを露わにしてご飯をかきこむ七瀬ちゃん。
「で?ヤスダからは連絡なし?」
『昨日の夜はなかったんだけど…起きたら、連絡きてて、開くの怖くてまだ読んでない』
「何件?」
『LINEは5件…着信は3件』
昨日の夜なかなか寝付けなかったから、今日大学始まって初の寝坊をしてしまった。起きたときには2限が始まっちゃってて、急ぐことさえも諦めた。
ヤスくんからの着信は寝てる間に来てたみたいで、全然気付かなかった。
『結果的にお弁当も作ってないし、連絡はシカトしちゃってるし…でも既読つけるの怖い。なんて連絡来てるのか見るの怖い』
「本当なら、ちゃんと向き合ってスッキリさせた方がいいんだろうけど」
『だよ、ね…』
スマホを片手に、ただただ画面を見つめることしかできない。ネガティブな自分、らしくない。
「Aは今までヤスダの思い通りだった訳でしょ?」
『思い通り、って…ヤスくん悪者みたい』
「話聞いてるこっちからしたらアイツは敵」
『敵ではない!むしろ、正義の味方!』
「傷つけてくる正義の味方なんておらん」
七瀬ちゃんの痛烈な一言に、グッと言葉が詰まる。大好きな親友の厳しいお言葉を受け止めないといけないとは思いつつ、やっぱり現実を突きつけられるのは怖い。
「もー…じゃ、100歩譲って、自己中な二重人格の正義の味方ってことにしてあげる」
『…妥協する』
「これから続くとしても、これが最後だとしても、ちょっとくらい迷惑かけたり自分勝手にしてみたりしていいんじゃない?って私は思うけど」
『え…それ、あり?』
「じゃあ仮にヤスダがおんなじように連絡シカトしてきたらAはどう思う?」
『忙しいなら連絡控えようかな…さびしいけど』
「それは、ヤスダが普段そういうことしないヤツってわかってるからそう思えるの。大抵の人は、連絡来ないことに対してイラつくから」
『な、なるほど…』
「ヤスダがAのこと分かってるんだったら、好きだって思ってるんだったら、こんくらいのことで離れて行ったりしないはず。気持ちの整理がついてから、ヤスダと話せばいいんじゃない?」
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蒼乃碧(プロフ) - 素敵なお話ありがとうございました!そして…完結おめでとうございます!コメントを拾って下さって本当に嬉しかったです! (2020年2月12日 21時) (レス) id: b2e7866667 (このIDを非表示/違反報告)
おゆ(プロフ) - ゆんゆさん» ゆんゆさんコメントありがとうございます!無事完結することができました^ ^ (2020年2月12日 20時) (レス) id: c48463ca18 (このIDを非表示/違反報告)
おゆ(プロフ) - みきさん» みきさん!毎回更新の度にコメントして下さってありがとうございました!わたしも最後まで更新できてうれしいです…!!!引き継ぎどうぞよろしくお願いします^ ^ (2020年2月12日 20時) (レス) id: c48463ca18 (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - 完結おめでとうございます!主人公のこと大好きなヤスくんが読めて嬉しいです!今後の作品も楽しみにしています! (2020年2月12日 7時) (レス) id: d5b4f7ed9e (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - 更新ありがとうございます!読めるだけで嬉しいです。続きも楽しみにしています! (2020年2月3日 7時) (レス) id: d5b4f7ed9e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おゆ | 作成日時:2019年8月4日 0時