お部屋でいちゃこら【短編集】 (ページ3)

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「Aちゃーん」

「A？」

『…なん？///』

Aはこういうとき、目の前におる俺のことしばらく見れんようになる。あー、照れとる。あんだけ素直に自分の気持ち喋ったもんなぁ。俺も今、嬉しくて気分は最高潮。恥ずかしがるAがほんまにかわいくて、下から真っ赤になった顔を覗き込む。

「なんでこっち見てくれんの？」

覗き込まれたことで、反射的にパッと正面を向いたAに、そのままぐっと顔を寄せる。膝の上にあった雑誌を避けて膝の上に跨り、ソファの背もたれと俺の間に閉じ込める。さらに真っ赤になったAの顔が目の前にあって、ぎゅーっと力いっぱい目を閉じて恥ずかしさに耐えている。

何年たっても、初々しい反応がかわいい。

「こっち見てくれなチューするで？」

『っ///だっだめ！』

「やっと見てくれた～♪俺としては、チューしたかってんけどなぁ」

チュー言うたらすぐ目開けた。残念。
言うことを聞いて、俺を見つめながら口ごもるAを、ん？と首を傾げて見つめ返す。

『今、ちゅーしたら、死んじゃう、から///

心臓、飛び出ちゃう。雑誌の章ちゃんかっこよくて、かわいくて、目の前に、いて、わ、わ、

章ちゃん、章ちゃんのこと、好きだぁぁぁ…///』

は、なんなん。
このかわいい生き物なんなん。
言葉まとまってなくて、たとたどしく話したら、首にぎゅっと抱きついて、耳元で好きだぁぁぁ、やって。

「あかん」

『へ？章ちゃ…！///』