17 ページ17
大「…なんや、また泣くんか？」
「っ！もう泣かない！カットに集中するから動揺させないで！」
手が止まった私を、鏡越しにニヤニヤしながらからかう彼に悔しくなり、カットを再開する。チラッと鏡を見ると、今もなおニヤニヤした顔で楽しそうにしている彼を恨めしく思った。このままおぼっちゃまカットにでもしてやろうか。
「はいっおしまいです〜いかがですか？」
大「ええですね〜。いつもありがとうございます」
「いえいえ…この後デートだとお聞きしたので、彼女さん好みにセットさせていただきました」
カットして、シャンプーして、ブローして、セットして。スタイリングされた彼を見ると、自画自賛したくなるほど似合っている。カット後の掃除と片付けをして、カウンターにある荷物を取ろうとしたときだった。
ふわっと後ろから、包み込まれるように抱きしめられる。シャンプー後の、嗅ぎ慣れたトリートメントの匂いがする。この人と、今年もここにいれて、本当によかった。
大「…また来年も頼むわ。彼女さん。
んで…この箱の中身、気になるから後で教えてな？」
しあわせの余韻に浸って閉じていた目を見開く。彼の手には、カウンターの上に置いてあった紙袋の中の、一番上に入れていた、あの、小包み。いつからその存在を知っていたのか。先にお店に入ったときに見つけていたのか。それしか考えられない。取り返そうと手を伸ばすと、さらりとかわされ、まじまじと箱を見ている。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 135人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「関ジャニ∞」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
おゆ(プロフ) - ハニーレモンさん» ハニーレモンさんはじめまして！ 他のメンバーさんのお話も書けたら、更新したいと思います！ コメントありがとうございました！(^^) (2019年5月23日 23時) (
レス) id: 8d8c895fb1 (このIDを非表示/違反報告)
ハニーレモン - はじめまして。最初から読みました。最後は仲直りできてよかったです。他のメンバーの誕生日のお話も読みたいです。 (2019年5月22日 0時) (レス) id: 74ed2de143 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：おゆ | 作成日時：2019年5月16日 23時
