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「うん、頑張って。」
はい! とうらたくんは元気よく返事をする。
はぁ……返事だけじゃないといいんだけど。
「あ、あの。先輩……」
「次はどうしたの?」
「心配なんで、放課後校門で待っててもらえますか……?」
「? いいよ。」
「よっしゃ……!! ありがとうございます、先輩! それじゃっ!」
……大丈夫かな、あの子。
勢い余って怪我しないといいけど……
「わぁっ!?」
前言撤回。
怪我したね、うらたくん。
「可愛いけど手のかかる後輩だなぁ……」
弟みたい、なんて思って
こけたうらたくんの手を引っ張り上げて、私はため息を吐く。
「気を付けてね」
「はーい……」
うらたくんはしょんぼりとした様子で教室へ戻っていった。
私もそろそろ教室に戻ろうかな。
お弁当を包みに直し、私は屋上を後にした。
・
「うぅ……先輩に格好悪いところ見せた……」
「どんまい、うらさん」
「しかも放課後校門で待たせるなんて……!!」
「やるやん。」
「お前は黙れ!!!!」
……先輩のバカ。
鈍感。
「俺が好きなのは先輩なのに……。」
先輩はちっとも俺を異性として見てくれない。
可愛い後輩とか、弟みたいとか……
はぁ…………
先輩に告白するのに、
当たって砕けたら先輩は俺を固めてくれるんだろうか。
先輩が了承してくれたら、とりあえず先輩を溶かしてやる……!!
あの氷みたいに動じない先輩を溶かして雪にしてやる……!
先輩と俺、どっちが先に駄目になるかな。
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葵香(プロフ) - 星野 詩-Hoshino uta-サブさん» 了解です (2018年2月11日 14時) (レス) id: f27868d81a (このIDを非表示/違反報告)
星野 詩-Hoshino uta-サブ(プロフ) - 葵香さん» 参加者の者です。えっと、企画ホームページが砂糖。さんの方にあるのでそちらにコメントをお願いします。 (2018年2月11日 13時) (レス) id: c511165715 (このIDを非表示/違反報告)
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