僕の心が動き出した瞬間 16

755 受け入れ 11 ページ5

A side




ＪＮ「Aはこの香りで圭さんを感じる事が出来るんだよ…

さっきすっごく幸せそうな顔をしてた…

妬いちゃうくらいにさ…」



A「ジニョンさん…」



ＪＮ「ま…でも…今はそれでいいんじゃない？

前に進む為には圭さんとの思い出にしっかり向き合わなきゃいけないもんね…

さ…もういい加減寝るよ…

もっと近くにおいで…」



A「じゃ私…これからもずっとここにいていい？」



ＪＮ「もちろん…」




いつもの様に…

ジニョンさんに腕枕されながら横になる…




いつもと同じ筈なのに…


何故だか…

胸のドキドキが止まらない…





ＪＮ「僕ね…さっきからずっとドキドキしてんだ…」





私の手が…

ジニョンさんの左胸に持っていかれる…





A「あ…ホントだ！」



ＪＮ「笑っちゃうでしょ？」



A「そんなことない…私も同じ…

私も今すっごくドキドキしてるよ…」





そう言いながら…

ジニョンさんに寄り添った…





ＪＮ「一応聞くけど今この状態…イヤだけど僕の為に無理してやってるって事ないよね？」



A「うん…」



ＪＮ「じゃいつもの様にAを包み込んで寝るよ？」



A「うん…」





もう片方の手が私の背中に回されて…

ジニョンさんにすっぽり包み込まれる…





A「ねぇ？」



ＪＮ「んん？」



A「どうしてそんなにジニョンさんは優しいの？」



ＪＮ「え？僕が優しい？」



A「そうだよ…」



ＪＮ「優しいんじゃない…ただ必死なだけ…

どうやったら二人が幸せになれるのかなって…あれこれ考えついた結果をただ実践してるだけさ…

さぁもう寝るよ…」



A「うん…」





ジニョンさんは…

リモコンで部屋の照明を暗くすると…



私のおでこにそっとキスを落とした…





ＪＮ「Aの心が不安定になるのは想定内…

今日はこうやってAを抱きながら眠れても…明日はそれが出来ないかも知れない…

それも想定内…

それくらいの覚悟がなきゃ…Aを待ってなんかいられないって事だよ…」



A「ジニョンさん…」



ＪＮ「大丈夫…僕らは必ず乗り越えられる…

もちろんAもそう思うでしょ？」



A「うん…」




**僕らは必ず乗り越えられる**



ジニョンさんの言葉に…

スッと肩の荷が下りたような気がした…

756 過去と向き合うということ 1→←754 受け入れ 10

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す