新*壱 ページ22
*
それから、月を一つ跨いだ。
一人の鬼が住む屋敷に、その殺風景な景色に似合わない派手な服装をした男_童磨が現れた。
「ややぁ、黒死牟殿。
元気でやってるかい。
あ、殺気はやめておくれよ。話を持ってきたのだから」
「貴様と話すことなど…ない」
「まぁそう言わずに!ほら、Aちゃんのことだよ。
彼女、結構前にここを出てったのだろう?」
童磨は至って楽しむように話し続ける。Aの名に反応した黒死牟のことも、見逃しはしていない。
ますます彼の心は踊る。
「俺の信者が、彼女を見掛けたそうだよ。
まぁ、早い話が、そいつの悩みが彼女への恋煩いでね、俺も会ってきたのだよ」
「…なんだと?」
「アハハ!安心しておくれよ、手は出しちゃいないさ、なんせ黒死牟殿のお気に入りだからなぁ!」
そう言って笑い飛ばせば、黒死牟は殺気を募らせる。
勿論、童磨は分かってやっているのだからタチが悪い。
「あぁ、それで話と言うのはここからが本題なんだ。」
すると童磨は、悲しそうに眉を下げ調子の落ちた声でこう告げた。
「どうやら記憶がなくなってるらしくてねぇ、Aちゃん、黒死牟殿のことなんて露ほども覚えちゃいなかったぜ」
*
その後、胴を斬られた童磨は悲しそうに笑った。
「黒死牟殿、あんなに必死になってしまって、よほど大事なんだなぁ。」
半ば脅しのように、般若の如く形相で童磨に詰め寄った黒死牟。
彼は情報を掴むと、疾風の如く去ってしまった。
「…黒死牟殿、一体どうするのかな」
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renkon(プロフ) - 林檎さん» ヒィぃ嬉しい...最後ちょっと雑だったけど伝わって良かった...ありがとうございます!! (2020年7月22日 1時) (レス) id: 97b1ff29e1 (このIDを非表示/違反報告)
renkon(プロフ) - 桃さん» あざす!!!!!!!感想ありがとうございます!! (2020年7月22日 1時) (レス) id: 97b1ff29e1 (このIDを非表示/違反報告)
林檎 - 超 感 動 !! 黒死牟大好きなので最高でした! (2020年1月31日 0時) (レス) id: 618a98841b (このIDを非表示/違反報告)
桃 - 黒死牟推しです。とにかくキュンキュンしました!大好きな黒死牟にお姫様抱っこされたり、キスされたり…もう、最高!! (2020年1月15日 22時) (レス) id: 7ebd909b21 (このIDを非表示/違反報告)
renkon(プロフ) - 無気力人間Aさん» ほんとですか!?やったー!お相手が鬼ならばBADにするしかあるまい!!と考える人間なのでそう言って頂けて嬉しいです。 (2020年1月14日 23時) (レス) id: 97b1ff29e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:renkon | 作成日時:2019年11月18日 22時