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弔さんの手は驚く程冷たい。布団の中に入っていたと、思えない程に。私の指と指の間──彼の細い指が絡む。所謂、恋人繋ぎというやつで。初めてやったのだけれど、不思議とそこまで恥ずかしいものではなかった。
ほんの少しだけ力を込めれば、優しく握り返される。
｢温かいですか？弔さんの手冷たい｣
｢あぁ、何時もこうだからな。少しは温まったと思う｣
視線は合わない。
｢冬とか辛そうですねぇ｣
｢…お前が居れば辛くないだろ？｣
｢…おっと、まさかの傍に居ろ的なアレですか｣
｢駄目か｣
｢そうですねぇ…あ、じゃあ｣
その言葉でようやく、弔さんと視線が合って──私は少し嬉しくて笑う。
｢弔さんが私を好きだと言うなら、これから先も一緒に居たいと思える程に、惚れさせて下さい｣
｢そうしたら私は何処に行くとしたって、弔さんの傍に居ましょう｣
｢マイナスからのスタートになりますよ？｣
無断でキスしてきましたしね、そう言えば苦笑いが返ってきた。
｢根に持ってるのか｣
｢勿論。ファーストキスですし、そういうのは大切にするものですよ｣
別に、初恋の人としたい！とかそういう夢を持っていた訳ではないんだけれど、貞操観念からいえば、やはり大切な事だと思う。
｢俺も初めてなんだけどな｣
｢だとしてもですよ｣
自分の体は大切にしましょうね。
その言葉は、はき出す事が出来ずに喉の奥へと消えていく。言う前に行動で示せば良いかと思って。今後もこうして話せるかどうかは、分からないのに。
｢えぇっと何ですっけ──…あぁ！｣
｢
これで返してやったと言わんばかりに笑えば
｢…洒落にならないな｣
｢身に染みて分かるでしょうね、えぇ｣
少し困った様に視線を外された。
幼稚だと笑われるかもしれなかった、私達の小さな約束は果たされるかどうかは不明だけれど──私の言葉に嘘はなかった。この人と一緒ならいいんじゃないかって、思ったから。
｢あ、血が！やっぱ包帯替えましょう？｣
｢…面倒｣
｢いや結局私やりますし、ほら｣
｢…｣
｢そんな顔してもダメですから｣
大人なのに、心は子供のままの彼は
私と同じ──
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八百(プロフ) - すごく好きです！！続きめっちゃ気になります！！仲直りしてほしいけどもうそのまま行って欲しいって思ってしまう矛盾… (2019年3月21日 21時) (
レス) id: db047f61b6 (このIDを非表示/違反報告)
あお果実(プロフ) - とても面白いです！これからも応援してます(*´∀｀) (2019年3月6日 16時) (レス) id: 11c4dc89d1 (このIDを非表示/違反報告)
ゴリラ満開(プロフ) - めずさん» つい笑ってしまいました、コメントありがとうございます！頑張ります (2018年11月23日 17時) (レス) id: 2c4514670e (このIDを非表示/違反報告)
めず - なんでお星様1回しか押せないの！！！って感じに好きです生き甲斐をありがとうございまｧｧｧ！！！！本当はお星様50回くらい押してるので評価の回数に+50しておいて下さい(応援してます頑張って下さい) (2018年11月23日 2時) (レス) id: 73450a1efe (このIDを非表示/違反報告)
ゴリラ満開(プロフ) - 谷崎さん» コメントありがとうございます！声をかけて下さっただけでとてもありがたいです…！ (2018年11月20日 0時) (レス) id: 2c4514670e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゴリラ満開 | 作成日時：2018年10月3日 3時
