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「…私は、憶測で物を語るのが嫌いです。それはもうその人がそうだと確定付けている様で、良い気分はしません。弔さん自身からの言葉じゃない限り──信じませんし、納得もしません」
そうハッキリ言うと
「成る程」
と黒霧さんは言葉を零した。
「貴方の中でもしやと、疑問に思っていても決して口外しないという事なんですね」
「ま、まぁ…そうなります」
少しの沈黙が私達を囲む。それはもう気不味いのなんの。
「あのぉ」
「はい」
耐え切れなくなって、おずおずと挙手をしながら声をかければ、普通の返答が返ってきてホッとする。見た目がかなり怖──特殊だから、何処か変な人かもしれないと警戒していたのだ(一応)。
「尋ねたい事があるって…それだけですか？」
「そうですね…いや、まだあります」
「貴方は何故彼を受け入れるのですか？」
思案顔──なのだろうか？ゆらりとモヤの様なものが揺れた。
「受け入れるって…別にそんなつもりは無いです…でも、強いて言うなら──彼が唯一の理解者だからですかね」
「理解者」
「はい。初めてきちんと話せて、初めて肯定してくれた人ですから」
黒霧さんの事は一切見れないけれど、私はそうハッキリ言う。
「…彼が貴方の思う様な人では無くてもですか」
「思う様な？私彼の事1ミリも分かんないです。あ、性根腐り野郎なのは分かります」
「…だいぶ貴方に失礼を働いたと見える」
「んん…まぁ…」
それは失礼致しました、頭を下げられる。慌てて立ち上がって「顔を上げてください！」なんて声を出さざるを得ない。この人は逆に礼儀正し過ぎる気がする。
「彼には彼の考えがあってそうしたんだろうっていうのは分かりますから、許しはしませんけど。でも貴方が謝る様な事じゃ無い。だからどうか…」
「…死柄木弔が怖くないですか？」
「怖くないです、彼はとても優しい」
「…貴方は彼が持っていない物を持っていて、貴方の欲するものを彼が持っているんでしょうね」
ボソリと零された。どういう意味なのかは分かり兼ねるけれど、自然とその言葉はストンと落ち着いた。私もそれを否定しようとは思わない。
「どうか──どうかお願いです。もし彼がこれから先大罪を犯しても、貴方だけでも彼の味方であってください。世論がどう言おうと、貴方が居れば彼はきっと救われます」
黒霧さんは、立ち上がって私に頭を下げた。それを数秒唖然と眺めた私は、ようやっと息を吸い込んで──答えを出すのだ。
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八百(プロフ) - すごく好きです！！続きめっちゃ気になります！！仲直りしてほしいけどもうそのまま行って欲しいって思ってしまう矛盾… (2019年3月21日 21時) (
レス) id: db047f61b6 (このIDを非表示/違反報告)
あお果実(プロフ) - とても面白いです！これからも応援してます(*´∀｀) (2019年3月6日 16時) (レス) id: 11c4dc89d1 (このIDを非表示/違反報告)
ゴリラ満開(プロフ) - めずさん» つい笑ってしまいました、コメントありがとうございます！頑張ります (2018年11月23日 17時) (レス) id: 2c4514670e (このIDを非表示/違反報告)
めず - なんでお星様1回しか押せないの！！！って感じに好きです生き甲斐をありがとうございまｧｧｧ！！！！本当はお星様50回くらい押してるので評価の回数に+50しておいて下さい(応援してます頑張って下さい) (2018年11月23日 2時) (レス) id: 73450a1efe (このIDを非表示/違反報告)
ゴリラ満開(プロフ) - 谷崎さん» コメントありがとうございます！声をかけて下さっただけでとてもありがたいです…！ (2018年11月20日 0時) (レス) id: 2c4514670e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゴリラ満開 | 作成日時：2018年10月3日 3時
