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遠慮無しに、死柄木弔の服を掴む。
｢お願い、今すぐ靴持って、私の部屋に来て！｣
勿論両親に聞こえない様小声である。
しかし、問題は彼が言うことを聞いてくれるかどうかなのだ。多分困惑した表情だったと思うんだけれど、彼は数秒黙って私を見上げてから
｢知られたら不味いか｣
｢せ、説明のしようが…あぁもうお願いします！｣
仕方ないと言わんばかりに靴を脱いでくれた。
｢こっちです！｣
死柄木弔の後に回り込んで、私の部屋まで押していく。間一髪、部屋の手前で母の｢ただいまぁ、Aー！居る？｣何も知らぬ声。
｢すみません、少し此処でじっとしていてください｣
部屋へ彼を押し込んで、まだ安心は出来ないとリビングへ戻る。
｢おかえり｣
｢あぁ、ただいま。あれ、制服？｣
｢うん。友達と遊んでて、今さっき｣
｢あらそうなの？もう少し早かったら挨拶出来たのにねぇ｣
｢…うん｣
母は上機嫌だ。この様子だと気付いていない──ホッと胸を撫で下ろして、部屋へ向かう。
｢先にお風呂入っちゃうわね！｣
｢あ、うん｣
両親に内緒で部屋へ男の人を招いてしまったという罪悪感、バレてしまったらどうなるのだろうという緊張感。色々混ざり合いながら、心臓はやはり煩い。落ち着けと言い聞かせながら、息を吐き出して──扉を開ける。
｢どうだった？｣
｢貴方のおかげでバレてはいません｣
空気は流石に読んでくれるらしい、小さめの声で聞いてくれるので安心した。
彼は一体幾つなのだろうか。残念ながら高校生には見えないし、大学生──も厳しい。それに、何処から知り合ったのかの説明がしにくい。両親共に納得してくれる説明が出来る自信はなかった。第1この人が普通にしてくれるとは考えにくく──こうするのが手っ取り早いと思ったのだ。
扉を後ろ手で閉めて、机の前にある椅子に座った。彼は、無遠慮にベッドの上で胡座をかいて座っている。いや、別に良いんだけどね。
｢すみません、無理矢理押し込んでしまって。どうしても説明がしにくかったので｣
｢あぁ、そうだろうなぁ。友達とも言えない、学校の先輩──とも言えない、消去法で隠すしか手はない｣
｢…ご理解頂けたようで安心しました｣
この人意外と話が分かる人なのか──ぼんやり思う。
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noise - 面白いですがもう少し文と文の間を開けた方が読みやすいですね、更新頑張ってください。 (2018年10月8日 3時) (
レス) id: c7ddf1a0db (このIDを非表示/違反報告)
ゴリラ満開(プロフ) - 志乃さん» コメントありがとうございます、応援嬉しいです…頑張っていきますね！ (2018年9月25日 2時) (レス) id: e7696dbe06 (このIDを非表示/違反報告)
志乃(プロフ) - 応援してます (2018年9月23日 8時) (レス) id: 9e6db2f27b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゴリラ満開 | 作成日時：2018年8月26日 1時
