美声〜みつるside〜 ページ20
みつる「あーあ、あんな奴のマネージャーとかマジストレス溜まるっすよ〜。」
あんな奴とは、ワーグナーの事である。
かつて8音候補から外されたクラシカロイド…
コンスタンツェ、いや、アリスと同じ。
私は、勤務時間外に研究所の裏にある山に登ったいた。
あんなところに長時間いたら疲れる…
とその時、上の方から透き通るようなきれいな歌声が聞こえてきた。
私は、気がつくとその声に吸い込まれるように声の主のところへと歩いていた。
たどり着いたとき、思わず目を疑った。
あれは一体誰なのだろうか…
長い金色の髪に、白いワンピース、細く白い手足…
そしてその透き通るような、優しく、清らかさを含んだ歌声…まるで…
みつる「女神…っす…」
私の声に気づいたのか、女神のような少女は、ゆっくりと振り返った。
みつる「音羽アリス…」
アリス「みつるさん?」
まさか音羽アリスだったとは…
みつる「何してるんすか?こんなところで。」
アリス「歌ってたの。こういうところで歌うの、すごく気持ちいいのよ。」
微笑む姿も、まさに女神そのものだった。
みつる「さっき歌ってたのって…」
アリス「「アメイジング・グレイス」よ。英語の歌詞なんだけど、とっても綺麗な曲なのよ。」
アメイジング・グレイス…
自分も聞いたことがある曲だった。
みつる「とても、上手だったっす。女神かと思ったっす。それに…モーツァルトに、どことなく、似ている気がしたっす。天才ってのは、こういう人の事なんすね。」
アリス「あの人に…?私が…?」
彼女は、目を見開いた。
アリス「あの人は…あの人よ。ヴォルフィは、音楽の才能は天才だけど、中身は普通のヴォルフィよ。それに、私も天才でも何でもないわ。ただのスタンツェルよ。」
みつる「スタンツェル?」
アリス「いきなりごめんなさい、昔、ヴォルフィ、いや、モツさんがよく「スタンツェル」って呼んでたから…」
みつる「そういうことっすか。」
そういえば、モーツァルトとコンスタンツェは夫婦だったっすね。
みつる「仲良くて何よりっすよ。お幸せに〜っす。」
アリス「え、あ、ちょっと!」
私は、その場を離れた。
そのときには、さっきまで感じていたストレスが全くなくなっていた。
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キャンドル@ムジーク - ありがとうございます!これからも頑張ります! (2018年3月19日 22時) (レス) id: 6ed125f96d (このIDを非表示/違反報告)
フローラルローズ - 読ませて頂きました!ワー君かわいかったし、夢主ちゃんもとても面白かったです!がんばってくださいね!応援してます! (2018年3月18日 21時) (レス) id: fcc05aa07c (このIDを非表示/違反報告)
キャンドル - キャンドル@ムジーク という名前で活動させて頂いています! ド下手ですが、宜しくお願い致します!(クラシカロイド、プリパラ、パズドラクロスの3つで、クラシカロイドメインで活動しています) (2018年3月12日 23時) (レス) id: 6ed125f96d (このIDを非表示/違反報告)
フローラルローズ - キャンドルさん» すごいですキャンドルさん!ぜひ見させて頂きます!お名前を教えて頂けますか? (2018年3月11日 14時) (レス) id: fcc05aa07c (このIDを非表示/違反報告)
キャンドル - 急で申し訳ないのですが、私、勇気を出して う、う、占ツクデビューしました!!!少し名前に手を加えていますが、興味があったら見てくださると嬉しいです!アドバイスなどあれば是非お願いします! (2018年3月11日 0時) (レス) id: 6ed125f96d (このIDを非表示/違反報告)
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