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8話 ページ9

sideA

A『すみません、鬼について知ってる事は皆無です。鬼の方と会ったことがそもそも少ないですし、その上弦?とかという言葉を最近知りましたし…人は食べておりません。生薬で薬を作る仕事を手伝ってお金を貰ってお金のない人に配る代わりに少量の血を貰います。本人も承諾の上で。酷い鬼でしょう?』

「「「……」」」

黙られるとしんどいです。

御館様「…酷い鬼は自分が酷い鬼だと言わないよ。君は立派だよ。」

優しい人ですね。

あと、とても大きい人が凄く泣いてて怖いです…

悲鳴嶼「…こんなにも心美しき女子(おなご)が…」

こ、怖いです…

そっと兄の後ろに隠れます。

実弥「…彼奴の育て親みてぇなもんだ。」

玄弥の?

ご挨拶を…!それどころか私はなんて無礼な態度を!!

甘露寺「不死川さんと似てないねー。」

胡蝶「本当に。」

とても美人な方々に囲まれました。

御館様「結論から言うとね。確かに鬼は私の子供達が斬る対象だ。だけども今の話を聞いてても君は人に害を及ぼすどころか人の為、世の為というその心持ちが他の鬼と違うような気がする。そんなに死に急ぐことも無いよ。」

殺してくれないんですか?

A『鬼は生きてることさえ罪なのでは?』

実弥「お館さまに口出しすんな!」

殴られました…

A『殴る事が出来るのであれば…』

実弥「…」

私を黙らせたいのでしょう。

口を塞がれました。

御館様「皆、他に意見がある者は居るかな?」

伊黒「この鬼は死ぬ事を望んでいるので望み通りにすべきかと。」

煉獄「うむ!人の血を貰うということはいずれ我々にも脅威な力を身につけるやもしれん。」

私のせいで仲が悪くなるのは…!

実弥「ほら、食えよ。」

腕を目の前に差し出されました。

A『なんですか?血を少量貰えるのなら有難いですが。』

思い切り腕を傷つけました…

A『自分の身体を痛めつけるのはやめた方がよろしいかと。鬼殺隊は身体が資本でしょう?』

湯のみに血を分け、兄の腕を舐めます。

実弥「止まってやがる…」

A『自分の身体は大切にしてくださいね。』

湯のみ一杯に血を見て…

A『この分だと5食分かと。』

伊黒「湯のみ一杯で5食…」

甘露寺「えー!!持たないよ!無理無理!」

A『人を襲う穢れた鬼に堕ちる覚悟はないので。理性が働くようにするには少しずつ摂るのが良いのです。』


その後、私は胡蝶様の蝶屋敷という場所で働く事になりました。


何故?

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作者名:ペテン師 | 作成日時:2019年11月20日 4時

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