□１３． ページ14
「か、和葉ちゃん！」
蘭が戸惑ったように彼女の名を呼ぶ。
その横ではコナンくんが「まじかよ…」と私にだけ聞こえるくらいの声のトーンで呟いていた。
「その勢い、試合当日まで持つとええですけど」
「あんたこそ…！あたしと当たる前に負けんときや！」
「ほんならウチはこの辺で。…これならネイルサロンで、平次くんに告る言葉考えなあかんから」
今度こそしっかりとお辞儀を残し、紅葉さんはコツコツと足音を鳴らしながら去って行く。
…こ、これ、大変なことになってるんじゃ。
子供たちでさえも、キョロキョロと戸惑っている様子だし。
「…あの姉ちゃん怖そうだな」
「ええ」
「すごいの見ちゃったね…」
『確かに』
3人の会話にコクコクと頷いていると、横で未来子ちゃんが口を開いた。
「やっぱり和葉すごいわ！紅葉にあんな啖呵切るなんて！」
「どないしよ…」
「え？」
「大変な約束してもうた…」
…やっぱり勢いで挑発に乗っちゃったんだね、和葉ちゃん。
とはいえ、私でもあの状況なら和葉ちゃんと同じように言っていただろう。
恋の、ライバルなんだもんね？
『服部くんは今頃きっと何も知らずに事件のこと考えてるんだろうなぁ』
「だろうな」
『はぁ…、ほんとに事件ばっかでどこかの誰かさんみたい』
「はは…」
コナンくんは自分のことを言われてることに自覚があるらしい。
…自覚あるならもう少し、
もう少し…、ね。
「お父さん！鍵見つかった？」
「いや、それがな…色々探してみたんだが見つかんねぇんだよ…」
「え〜！」
おじさんと蘭の会話を、椅子に座って足をぶらぶらさせながら聞いていると視界にあるものが映った。
『あれ？』
「ん？」
ぴょんっと椅子から飛び降りた私はおじさんの足元へ滑り込むようにしゃがんだ。
「あれ、どうしたの愛花ちゃん」
『…紅葉さんの、パスケースみたい』
可愛らしいピンク色のパスケース。
きっとさっき落としてしまったんだろう。
蘭に手渡せば、彼女は「ほんとだ…」と呟く。
「まだロビーにいるんじゃない？」
コナンくんの言葉に頷いた蘭はおじさんにパスケースを届けてくると伝えて駆け出した。
もちろん私もその後を追う。
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↑ここなっつ↓(プロフ) - お気に入り1000人おめでとうございます！！！ほんっとにいつ読んでも面白くて、hit数の100回分ぐらいは私です笑ピュアっピュアな関係が最高です！ませていただきます！！ (2021年1月26日 0時) (
レス) id: 71253ca668 (このIDを非表示/違反報告)
hihi - 全部読ませていただきました！！とっても面白いかったです！ (2020年4月14日 18時) (レス) id: ce767b5d1b (このIDを非表示/違反報告)
さわおり(プロフ) - すごくおもしろかったです！！新しい映画シリーズ楽しみです！！更新頑張ってください！ (2020年4月10日 23時) (レス) id: 5567e38aaf (このIDを非表示/違反報告)
萌奈 - とっても面白かったです！夢主ちゃんとコナンくんの恋がどのように、進展していくのか楽しみです！ (2020年4月10日 10時) (レス) id: 08309c157f (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - ぜんぶ最高でした！！よければゼロの執行人も見たいです！ (2020年4月2日 10時) (レス) id: de93f0d8c4 (このIDを非表示/違反報告)
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