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□18. ページ19

無事に飛行船の上に着地できた私たち。
足を止めた快斗は、中へは行かないでここで様子見することを告げる。

…まあ、宝石は例のリーダーの手に渡っちゃってるからね。納得納得。


「お、そうだ」


ゴソゴソと何かを取り出した快斗が、その何かを新一に渡す。


『…なぁに?』

「次郎吉さんの指紋シールだ」


ドヤ顔でそう吐き捨てる快斗。
…どうやって採取したんだか。


「今回は指紋認証式のガラスケースってのがずばり当たったんだが、…もう用ねーからテメーにやるよ」


腰を下ろした後、快斗はちらりと私たちのことを見てもう一度口を開いた。


「…にしてもオメーらの大事な彼女、気をつけてやった方がいいぜ」

『彼女………蘭のこと?』

「ああ。…あの藤岡って男に両腕を掴まれてさ。すぐ飛び退いたし、咳やくしゃみはしてないから移ってねーとは思うけど」


その言葉にはっとした私は、あの時に掴まれた左手首を見る。


『──っ、』


嫌な予感は的中した。
じんわりと赤くなっている手首を隠すように後ろにやる。

おかしいじゃん、…だってウイルスは飛沫感染だって…。


「A?」


すっかり黙り込んだ私を不審に思ったのか、こちらをじっと見つめる新一。


『あ、いや…』


少しずつ2人と距離を置いて後ろに下がる私に、思い出したように眉をひそめた快斗が「そういえばあの時お前も…」と立ち上がって私の左手を掴む。

私の抵抗なんてものは虚しく、2人の視線は私の手首に。


「お前…っ!!」

「あの時に掴まれたところか」

『ダメ、快斗近づいたら感染しちゃ…』


離れようとする私に、大きくため息をつかれた。

…2人に。



「なんですぐ言わねーんだよ」

『気づかなかったの』

「…はぁ。それは分かったから、オメーは俺についてこい」

『え?』


てっきりキッドとここで待ってろ、って言われるのかと。

新一の言葉に、キッドはニヤリと笑ってさっきの場所に座り直した。



『…大丈夫かな』


この空の上では誰にも聞こえない呟きは、風に流されて消えてしまった。

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設定タグ:名探偵コナン , 工藤新一 , 天空の難破船   
作品ジャンル:アニメ
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(名前)ひよ(プロフ) - コメント失礼します。最近占いツクールで主さんの作品を見させてもらっています。質問ですが、うざさ99%の作品でパスワードがかかっていて、作品を見ることができません…。パスワードとはどんなのか教えてくださると嬉しいです! (2020年11月23日 9時) (レス) id: 8296576305 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 遊び人さん» ここだけの話、好きです(小声)隙あらば狙ってます(小声) (2020年8月31日 21時) (レス) id: 3a75016096 (このIDを非表示/違反報告)
遊び人 - 快斗って夢主のこと好きなんですか???星が綺麗って言ってたし顔赤くしてたし!!よかったら教えてくださいいぃ!! (2020年8月31日 20時) (レス) id: 08ebd560d2 (このIDを非表示/違反報告)
Akiko Tanei(プロフ) - 『一部始終しか見ていない』とありますが、『一部始終』とは最初から最後まで・細々としたところまでという意味なので、文章の意味的に『始終』はいらないと思いますよ。 (2020年1月6日 0時) (レス) id: ac2f5c909d (このIDを非表示/違反報告)
ぱぴこ(プロフ) - 蓮花さん» 覚えている人がいてくれたなんてびっくりです…!!超嬉しい!!笑 ありがとうございます!! (2019年6月24日 7時) (レス) id: 9511f3d914 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぱぴこ。 x他1人 | 作成日時:2019年5月4日 11時

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