それでもやっぱり。 ページ24
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今井Aが乾青宗に振られたこと、は、
早くも噂になっていた。
それで、葉山さんには嫌われては、
ネチネチしたようにと、
私の周りに人がいなくなった。
まぁ、友達いるしな、他校とかに。
なんて思えば、気にしてない。
｢ねぇ、九井くん。｣
九井｢んだよ。｣
｢私、乾くんのこと諦めるわ。｣
君はらしくない、なんて言うのかな。
だから、どう？なんて彼を見たのなら、
手を伸ばされて、胸ぐら掴まれて、
反射的に目をつぶったのなら、
口端に柔らかな感触。
目を開けたのなら、至近距離。
顔が、ぶわっと赤くなったのがわかった。
｢か、からかわないでっ！｣
九井｢っはは、俺は赤音さんを忘れたわけじゃない。
お前を重ねてる訳でもない。｣
｢だから、｣
九井｢傷、癒してやろうか？
今回はタダで、どうだ？｣
｢タダ！！？？あのっ、金にがめつい、九井くんが。｣
九井｢殴るぞおい。｣
九井くんが、分からないと思う。
だけれど、今の九井くんは、
いつも通りに優しくて。
惚れたのが九井くんでも、
きっと報われないそんな恋をして、
あぁ、なんか、惨め。
｢でもね、九井くん。｣
九井｢んー、｣
｢私、だめだ、好きだ、好きだよ。
こんなに本気になれて、
死ぬほど欲しいと思うの、初めてなんだ。
30万出すから、
どうにか出来ないかなぁッ、｣
なんて、メソメソと泣きながら、
そんな事をいいながら、
九井くんの机に突っ伏した。
優しくて、暖かい手で、頭を撫でられる。
似せた色にしたくて、
染めた髪の毛は、傷んでいた。
九井｢…………わーったよ、
俺なりにやってやるけど、失敗しても文句なしな。｣
｢何する気ですか。｣
九井｢葉山拉致る。｣
｢ウォン、好き。｣
なんて、拉致るとか言っちゃいけないのに、
それに喜んでしまう。
なんか悲しくなった。
まともなんかじゃない、普通ではない。
九井くんと関わると、
いつもドタバタしてた気がする。
九井｢…………諦めると思ったんだけどなぁ。｣
｢長年の想い消えませんので。｣
なんて返せば、
九井くんは苦笑いを浮かべていた。
そのあとに、顔を上げて、
見つめたのなら。
小さなリップ音と、
瞼あたりに唇がくっついて。
九井｢前向け、SHR始まんぞ。｣
あァ神様、
この人は、本当にどうしようもない人みたいです。
心臓に悪い。
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サリー(プロフ) - ココくんが更に好きになりました！！神作品ありがとうございました！！ (2月19日 15時) (
レス) @page50 id: 197d152f6c (このIDを非表示/違反報告)
愚民 - これ以上のものは読んだ事がないってくらい素敵な作品でした。ありがとうございました。本当に心臓が押しつぶされそうになって見るのやめたくなった時もあったし、面白すぎてニヤニヤしてた時もありました。本当に最高です。これからも陰ながらずっと応援してます。 (2022年7月20日 14時) (レス) @page50 id: 59cc64d62b (このIDを非表示/違反報告)
ユウナ(プロフ) - 完結おめでとうございます！！神作品読めてホントによかったです！！次の新作も読みたいと思っちゃいましたwwwできればパスワード教えていただけたら嬉しいです！ (2021年11月4日 21時) (レス) id: cefe0dde1a (このIDを非表示/違反報告)
み - もぉ〜ココくんの事一層好きになりました泣ギャグ線高くてこんなに感動する作品初めて出会いました！私の好みドンピシャです♡素敵な作品ありがとうございました。評価1回しか押せないの悲しいくらいです笑 (2021年11月1日 23時) (レス) @page50 id: f6714e7803 (このIDを非表示/違反報告)
ただのオタク。(プロフ) - 無茶苦茶キュンキュンしました！ (2021年9月8日 13時) (レス) id: b6073e05a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ことり
| 作成日時：2021年8月31日 16時
