僕のこと知ろうとしませんか。 ページ10
.
HS｢じみなぁ、まだ起きてるの？
明日は仕事あるんだから、早く寝な？｣
JM｢………日本語もう少し勉強してから、寝ます。｣
同部屋のホソギヒョンが、
眠たそうな声をしながら、
ベッドから少し起き上がって、また寝ていた。
ごめんなさいね、
でもほら、僕は、満足してない。
だって、練習の虫、ですし？
んははっ、そんなことないけど。
でもまぁ、当たり前じゃない？
頑張ることは、当たり前だよ。
だって、
精一杯アミへの気持ちだって。
ねぇ、聞いてよ、Aさん。
あなたの前では、
会社員のふりをしてる、僕だけどさ。
いつか、いつか話せるといいな。
僕が、バンタンのパク・ジミンってこと。
名前ぐらいは知ってますか。
少しは、僕のこと、知りませんか。
歌もダンスも頑張ってます。
見てくれた人のために。
僕のこと、気になってませんか。
そんなことを考えながら、
目の前のテキストを眺めた。
手紙は昨日出した。
質問に答えたのと、
ココ最近の話と、コロナでのことで。
日本に行く機会があったらなぁってやつ。
もし行く日があったら、
案内してください、って書いといた。
貰った手紙は、捨てずに残しておいて。
たまに見返しながら。
そろそろ寝ないと、
皆に怒られちゃうや。
今日覚えた単語は沢山。
JM『すごい、きれい、やかん、
めがね、とうきょー、しながわ、おおさか。
かいしゃいん、ひしょ、たんてい、かわいい、
あーーっと？あーっ、ちゅまみ、つー、ちゅーー、』
いつも、つの発音ができない。
ちゅ、になりがちなの、嫌だけど。
でも、日本語の歌詞では、ちゃんとなのに。
少し悩みながら、
テキストを閉じて、ベッドに体を預けた。
少しずつ来る眠気に、まぶたを閉じた。
勝手な想像で、
Aさんの姿を浮かべる。
黒髪なのかな。
僕らみたいに、
髪の毛を染めてたりするのかな。
僕の中の君は、日本でいう、大和なでしこってやつで。
布団にくるまって、
眠りにつくんだ。
夢の中では、理想のAさんに会ってるけどね。
JM『おやすみ、Aさん。』
呟いては、意識が遠のく。
あなたに、いつか出会えると思って。
手紙を枕元に、置いといた。
僕ってば、変な人。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1590人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
miz(プロフ) - もう、めちゃくちゃ良かったです！楽しみながら読むことが出来ました！！ (2022年2月28日 1時) (
レス) @page50 id: 6ed4b49dda (このIDを非表示/違反報告)
花帆 - ジミンちゃんとの文通ときめきました/// ステキなお話ありがとうございます! (2022年1月3日 3時) (レス) @page50 id: 8832d32b96 (このIDを非表示/違反報告)
MA SAKA(プロフ) - お話素敵すぎます！続きを楽しみにしてます！ (2021年11月29日 10時) (レス) @page41 id: d6bf311559 (このIDを非表示/違反報告)
Dtpnjtwtvmt(プロフ) - もう一言ですき！！！！！ (2021年10月8日 14時) (レス) @page39 id: e5b6025cac (このIDを非表示/違反報告)
hkh(プロフ) - 楽しみに読ませていただいています。言葉の雰囲気がとても好きで、何度も読み返しています！これからもご無理のないペースで、素敵な言葉を覗かせていただけたら嬉しいです。 (2021年5月9日 19時) (レス) id: f9da484c95 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ことり
| 作成日時：2021年4月9日 11時
