日本に行きます。 ページ34
.
騒がしい飛行機内。
あれやこれやとしているのを、
横目に、
僕は外を眺めてた。
後どのくらいだろう、と思っても、
出発したのは、本当に5分前とかで。
だから、まだなのに。
あと少しで着くと思ってしまう。
あぁ、これなら泳いででも渡ってしまおうか。
少しそれは重症レベル。
JK｢ジミニヒョン、
まーた上の空ですか？｣
なんて、僕の隣に、
勢いよく座ってきたマンネ。
見たのなら、拗ねていた。
僕の前に座るテヒョンアも同じ顔。
ごめんって、そんなつもりはなくてさ。
それでも今の僕は、はしゃいでる。
JM｢やっと、会えるんだ。
Aさんに、やっとだよ？｣
だから、嬉しくて、楽しみで仕方がない。
コロナの中で、
日本だなんてダメなことだって、わかってる。
わかってるけど、仕事なんだもん。
新しい曲のために打ち合わせして、とか。
君は僕を知りませんか。
僕がどんな人なのかとか、
どんな思いでいるのとか。
少しも、気になりませんか。
気になって、欲しいな。
それで、それでさ、
ずっとずっと、僕を見てて欲しい。
TH｢仕方ないよ、ジミナは俺たちより、
Aさんのことしか考えてないもん。｣
JM｢………………そうだね、
今の僕ってば、そんなやつだよ。
気まぐれで始めた文通をして、
顔も声も知らないAさんの手紙が、
どれだけ僕の支えになったのかとか、
今考えたら、おかしいよね。
自慢げに話しちゃうんだ、あの人に。
僕の家族って、
素敵な人たちばっかだから、
いつか紹介したいって。｣
にんまり、と笑ったのなら、
ジョングギは、僕の方に頭を寄せた。
なぁに、照れてるの？
だけど、ホントだよ。
本当に、話してたんだ。
Aさんは、同居人の話で、
僕はメンバーの話。
多いんですね、
でも毎日楽しそうですって言われて、
楽しいんです、本当に。
だから、いつか、
いつか僕の大切な人たちを、
あなたに紹介したいんです。
他の誰でもない、Aさんに。
全部知って欲しいんだ。
飛行機が飛んでから、
2時間とちょっと。
少しずつ日本が見えてきた。
JM『いま会いに行きます、Aさん。』
飛行機の窓に触って、
見つめたんだ。
ほら言ったでしょ。
僕は、迎えに行きたいから。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1590人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
miz(プロフ) - もう、めちゃくちゃ良かったです！楽しみながら読むことが出来ました！！ (2022年2月28日 1時) (
レス) @page50 id: 6ed4b49dda (このIDを非表示/違反報告)
花帆 - ジミンちゃんとの文通ときめきました/// ステキなお話ありがとうございます! (2022年1月3日 3時) (レス) @page50 id: 8832d32b96 (このIDを非表示/違反報告)
MA SAKA(プロフ) - お話素敵すぎます！続きを楽しみにしてます！ (2021年11月29日 10時) (レス) @page41 id: d6bf311559 (このIDを非表示/違反報告)
Dtpnjtwtvmt(プロフ) - もう一言ですき！！！！！ (2021年10月8日 14時) (レス) @page39 id: e5b6025cac (このIDを非表示/違反報告)
hkh(プロフ) - 楽しみに読ませていただいています。言葉の雰囲気がとても好きで、何度も読み返しています！これからもご無理のないペースで、素敵な言葉を覗かせていただけたら嬉しいです。 (2021年5月9日 19時) (レス) id: f9da484c95 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ことり
| 作成日時：2021年4月9日 11時
