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高校1年生の春。


まだ朝だというのに暗い森の中に、私服のままつっ立ったまま呆然とする。


「ここ………どこ……」


遡ること3ヶ月前。

家のポストに届いた一通の手紙。

送り主は、かの有名な魔法学校、そう。

東京都立魔法専門高等学校の学長様。

あの時のお母さんの慌てようは凄かったなぁ……

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「ち、ちょ、ちょちょちょっ!?!?あ、あんたっ!!Aっ!!!な、な、な、」

「いや、落ち着けし」

「あんたねっ!!これみて、落ち着いてられるの!?!?」

「は?……………は??」


飼い猫の伊藤が脱走して傷だらけで帰ってきた時より驚いてんなぁ。いや〜、滑稽な顔だぁ


「東京、都立…魔法専門高等学校ぅ???………って、なに?」

「うっわ、お前そんなことも知らねぇの?バカじゃん」

「うわ、でた兄貴。え、なに、知ってんの?」

「知ってるもなにも、逆になんでこんな有名な学校お前知らないの?」


嘘 だ ろ ?

え〜、聞いたことも見た事もないよ〜こんな学校ぅ〜


「東京都立魔法専門高等学校ってのはな。魔法が使える人間の中でも、めちゃめちゃすごい魔法使いが集まるとこなんだよ。しかも、将来的にも困らない学校」

「すごい説明的な文章…」

「んなこたどーでもいいの。それより驚きなのは、お前に魔力があったってこと〜」


え、なに???私魔力ないのに呼ばれたの??え、ゑ??


「う〜ん、それもそうね。Aに魔力なんて宿ってるはずがないのよ……私もお兄ちゃんもないし……」

あの家出てった野郎(クソ親父)もねぇし。じっちゃんもばあちゃんもなかっ………いや、待てよ?」

「なんだよ、勿体ぶらないでよ」


うわうわ、お母さんまで怖い顔してる。

やめてよ〜??私本当はここの子じゃないとか…?


「……可能性的には……うん、なくもないわね…」

「確かに……聞いた事ねぇってだけで、教えられてねぇのかも…?」

「も〜、2人してそんな勿体つけないでくれます??」


何その探偵みたいな雰囲気。やめてやめて。


「いいか、俺たちにもよく原因は分かってねぇんだけど、お前に魔力があるのは確実だ」

「そうね、此処が判断を間違えるはずがない…てことで、A」

「なに」

「高校はここに入るように!」


えええ………?

___________
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ん〜、まあ、高校受験の勉強しなくて済んだのはいいけどさぁ…?


………

3:→←1:始まりの譚



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作者名:ささまめ。 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/sakuhi/  
作成日時:2019年8月24日 14時

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