131. Myside ページ31
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ゆるゆると任務をこなすのが日常になったある日のこと。
書類を入れるのに適当な箱がないかと寮の物置部屋に入り、ガサガサと荷物を漁る。
ふと何か見覚えのあるものが目に入った気がして奥の方にある段ボールを開けた。
『あ……』
見慣れたペンや、不恰好なシーサーがこちらを見返す。
—— あの日、高専に置いていった荷物だった。
そっと中身を取り出して一つ一つ確認していると、あるはずのないものが段ボールの底にあるのを見つける。
震える手で拾い上げた。
『傑、先輩』
どこか南の方の任務地の土産屋で見つけた時に買った、傑先輩が大事にしてくれていた腕輪だった。
—— 先輩も、私と一緒でここに思い出を置いて行ったんだ。
そう理解するのに時間はかからなかった。
…傑先輩は、今どこにいるんだろう。
皆は先輩が死んだというけれど、どうしてもその事実が受け入れ難かった。
悟先輩みたいに器用に呪力が扱えない私に辿ることはできないけれど、自分の中で夏油傑の呪力が渦巻いているのは分かる。
誰が何を言おうと傑先輩はそこにいるのだ。
お腹の辺りからその呪力を引き寄せ、久しぶりに手持ちの呪霊を呼び出した。
『ひさしぶり』
トカゲに羽が生えたような小さな呪霊。
この子との付き合いは長い。
特に力のある呪霊でもなく戦闘にも出さないため、もはやペットに近い存在だった。
『—— ねぇ、お前は主人を覚えてる？』
どこを見ているかわからない呪霊の顎の下をくすぐってやりながら、1人呟く。
…初めて手に入れた呪霊だった。
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せつな - 悠さん» ありがとうございます！そういっていただけてとても嬉しいです…！忙しくぼちぼちの更新になってしまいますが、(結末は決めてあるので)しっかり完結まで書きたいと思います。コメント本当に励みになります。ありがとうございます (2023年10月26日 16時) (
レス) id: bd2dec1bcd (このIDを非表示/違反報告)
悠 - 先程見つけまして、一気読みしました。とにかく号泣しました。お話も文章も天才だと思います。気長に更新楽しみにしてます。応援してます！！ (2023年10月26日 3時) (レス) @page40 id: 7b564da341 (このIDを非表示/違反報告)
せつな - 清歌さん» ありがとうございます（ ; ; ）今年いっぱいかなりバタついていて中々更新が追いつかないかもしれないですが、頑張って書き上げます！よろしくお願いします。 (2023年10月15日 23時) (レス) id: 617609c1ea (このIDを非表示/違反報告)
清歌(プロフ) - 待ってました！！私生活と小説の両立は大変だと思いますが応援しています！ (2023年10月15日 22時) (レス) @page7 id: d4a80062b6 (このIDを非表示/違反報告)
せつな - 舞さん» ありがとうございます！もうしばらくお待ちくださいませ (2023年10月11日 0時) (レス) id: 617609c1ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：せつな | 作成日時：2023年9月26日 21時
