後編 ページ27
『立場..逆転だね...?何処の組織だ。』
部下に痛めつけられ意識が朦朧としている男達に私は問うた。
Aがぐったりしている。
「ッチ....」
奴等は歯ぎしりをしたと思うと、突然苦しみ出して血を吐いて息絶えた。
襤褸布の様な物を外套代わりにしていた。
腰には旧式と思われる拳銃。
『之は...全く厭な予感がするね。』
生暖かい風が頬を撫ぜた。
『寝ている暇があったら立て。』
「すみ、ません...」
『殴られたくらいで立てないとは。そんなに出来の悪い部下だったかな?』
『特効性の..毒薬...を...っ...』
ばたり
「...!?」
植木鉢が倒れるような軽い音で、Aちゃんは膝から崩れ落ちた。
咄嗟に抱き上げる。
『嗚呼...済まない...毒を盛られていたなんて知らなかった。しっかり』
「......」
『A....ちゃん?』
声は返って来なかった。
---
Aside
『っ....ぅ』
誰かの泣き声。
先刻の毒が未だ効いているのか躰中が痛む。
「だ、ざい。幹部?」
『っあ...Aちゃん?』
太宰幹部は、私の眼が醒めるまで、ずっとこの医務室に居て呉れたのだろうか。
息を詰まらせながら私の名を呼んだ。
何度も。呼んだ。
「私...生きてました。太宰幹部と...お別れしないで...済みます..ね___!」
太宰幹部優しく接吻をした。
何時ものとは違う。
温かいような。
『...私から...勝手に離れるなんて...許さない...』
「ふふ...云われなくても。ずっと貴方について行きます。」
『本当かい...?』
「はい。」
『約束...だ。』
「はい。」
私達はお互いを確かめるように、優しく、甘く。
接吻を交わした。
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作者から。
最近シリアスになってすみませんね!!
また甘めの書くんで...
乞うご期待!
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桜深 奏(プロフ) - うどんさん» そうですか… (2018年6月6日 7時) (レス) id: 9f2d58895d (このIDを非表示/違反報告)
うどん(プロフ) - どうやら最新作にURLが上書きされてしまったようです…何度もすみません… (2018年6月6日 6時) (レス) id: d550fea9be (このIDを非表示/違反報告)
桜深 奏(プロフ) - 問い合わせフォームにURLを教えて欲しいと言えば教えてくださる筈です! (2018年6月6日 6時) (レス) id: 9f2d58895d (このIDを非表示/違反報告)
桜深 奏(プロフ) - 今見たのですが、ネットの方でも作品が見れないので、問い合わせフォームに行った方がいいかもしれません。 (2018年6月6日 6時) (レス) id: 9f2d58895d (このIDを非表示/違反報告)
うどん(プロフ) - できませんどうしましょうえっと (2018年6月5日 23時) (レス) id: dfb4fe35b0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:うどん | 作成日時:2018年5月22日 23時