73.弟 ページ33
A「はぁぁ…外に出たい…。」
遙日「ダメだよ!まだ安静にしとかないと!」
A「…ケチ。」
入院生活もはや1週間ちょっと。入院生活は暇でテレビを見るか本を読むぐらいしかやることがない。
外にマスコミがいるから病院内を車椅子で移動するしか出来ないし…マスコミも飽きないなぁ。
ニュースでは今回のことがかなり取り上げられていて、私のことなんて「お騒がせアイドル」って呼ばれる始末。実際そうなんだけど(汗)
遙日「うた、唯月のベッドで唯月と寝るから隣で寝れないんだー…。」
A「そうなの?」
遙日「もしかしたら寂しいのかも。ケージがあってもベッドに来るから。」
A「じゃあ、うたのためにも早く退院しないとね。」
うたのことはキラキンの4人が面倒を見ててくれてるけど、最初の3日間はご飯をあまり食べてくれなかったらしい。今は食べてくれてるみたいだから安心だけど…。
遙日「そうだよ!うたは可愛いけど、唯月と隣で寝れないの寂しい!Aもいないから寂しい!」
A「そっか、私も寂しいよ。」
遙日「…でも、良かった。Aが生きてて。」
A「それ皆言ってたけど、そんなに私やばかったの?」
遙日「うん…気づいたら血の水溜まり出来てて…。」
A「泣かないの!私は大丈夫だから!」
遙日が掛け布団に顔を埋めて静かに泣き始めたから遙日の頭を撫でる。
1番取り乱してたのは遙日だったってかずくんから聞いた。仕事も出れる状態じゃなかったってのを聞いて、それだけ心配させたんだと思った。
遙日「足動かないなら俺が車椅子押すから早く戻ってきてよ。」
A「リハビリ頑張って足が動くようにするって言ったでしょ?だからもう少し待って。」
明日にでもリハビリ出来ないかお医者さんに聞かないとな…これ以上遙日や皆に迷惑はかけれない。
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作者名:はくまい | 作成日時:2019年6月17日 13時