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・安吾さん



「勿論、知っていますよ」


まさかのご存知でした←

貴方が「どうして」と悔しそうな表情で問えば、彼は満面の笑みで答えてくれました。



「ほんの少しだけ、視させて頂きました」


安吾さんはそう云って片手を挙げてみせました。
実はこの場所で先日、辻村ちゃんと話していたこの作戦。

まさか異能で視られていたとは思いもよらず。


『女子トークを盗み視るとは……変態ですか?←』

「誰が変態ですか。貴女が何かを企んでいる様子だったからですよ」

徐に私に近づいた安吾さんは、私の手を取り、その上にちょこん、と何かを置いた。


「先日徹夜をしていた時に癒しを求めていたので。デスクの隅にでも置いてみては?」

手の中には小さな鉢植えが置いてあり、そこには赤いアネモネの花が咲いていた。

「貴女と同じ、春に咲く花ですよ。_____誕生日、おめでとうございます」

言葉は幾らか冷たくても、私の額に触れた唇は__とても、熱かった。







・条野さん



「………かなり心音が早いですが、狙っていましたね?」


一瞬、虚を突かれた表情をしただけで、直ぐにいつもの薄い笑みに戻ってしまいました。

流石の猟犬……手強いですね。。。


「____思案しているとは……随分と余裕なご様子で」


おっと。真っ黒い笑みを浮かべた彼が、一歩一歩着実に近寄ってきていますよ←

相手は尋問の名人、逃げた方が得策ですが。。。


「さて。弁解の余地は必要ですか?」

ま、逃げられる訳ありませんよねぇ…。←

笑顔で貴女を見下ろす彼が、そっと貴女に手を伸ばしました。


『え、んぅ……ッ!?』

視界いっぱいに広がる、条野さんの綺麗な顔。

そして口に、彼の唇が触れました。


「ん…。私を驚かせようとしてたのでしょう?お返し、です」

そう云った彼の手の中には、白と水色の石が嵌め込まれた髪飾りがありました。


『綺麗…』

「一週間後、と聞いていたので。準備はしていたんです」

誕生日おめでとうございます、と条野さんは優しく抱きしめてくれました。





______


赤いアネモネ:「私は貴方を愛する」
水色の石:アクアマリン、3月の誕生石



いつも通り、リクの多い旧双黒と個人的に好きなキャラで書きました!

他に「このキャラで読みたい!」など、ありましたらコメントお願いします(^^♪

似たもの同士【芥川龍之介】→←事前に伝えておきましょう…



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雪見だいふく - このシリーズ大好きなので、続編書いて欲しいです!リクもさせていただきたいので、よろしくお願いします! (2021年10月22日 18時) (レス) id: 0b9e52d702 (このIDを非表示/違反報告)
琉流 - 続編をお願いします! (2021年10月21日 22時) (レス) @page49 id: 45a1f0a151 (このIDを非表示/違反報告)
琉流 - すみませんゴーゴリのヤンデレは…… (2021年10月5日 1時) (レス) @page45 id: 45a1f0a151 (このIDを非表示/違反報告)
琉流 - 上手だと思いますよ、棒人間しか書けない私にとっては羨ましいです。 (2021年8月26日 1時) (レス) id: 45a1f0a151 (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - フョードルの制裁論お願いします (2021年8月22日 7時) (レス) id: 68ec6172c9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ハル | 作成日時:2021年2月22日 21時

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