* ページ20
〇
・安吾さん
「勿論、知っていますよ」
まさかのご存知でした←
貴方が「どうして」と悔しそうな表情で問えば、彼は満面の笑みで答えてくれました。
「ほんの少しだけ、視させて頂きました」
安吾さんはそう云って片手を挙げてみせました。
実はこの場所で先日、辻村ちゃんと話していたこの作戦。
まさか異能で視られていたとは思いもよらず。
『女子トークを盗み視るとは……変態ですか?←』
「誰が変態ですか。貴女が何かを企んでいる様子だったからですよ」
徐に私に近づいた安吾さんは、私の手を取り、その上にちょこん、と何かを置いた。
「先日徹夜をしていた時に癒しを求めていたので。デスクの隅にでも置いてみては?」
手の中には小さな鉢植えが置いてあり、そこには赤いアネモネの花が咲いていた。
「貴女と同じ、春に咲く花ですよ。_____誕生日、おめでとうございます」
言葉は幾らか冷たくても、私の額に触れた唇は__とても、熱かった。
・条野さん
「………かなり心音が早いですが、狙っていましたね?」
一瞬、虚を突かれた表情をしただけで、直ぐにいつもの薄い笑みに戻ってしまいました。
流石の猟犬……手強いですね。。。
「____思案しているとは……随分と余裕なご様子で」
おっと。真っ黒い笑みを浮かべた彼が、一歩一歩着実に近寄ってきていますよ←
相手は尋問の名人、逃げた方が得策ですが。。。
「さて。弁解の余地は必要ですか?」
ま、逃げられる訳ありませんよねぇ…。←
笑顔で貴女を見下ろす彼が、そっと貴女に手を伸ばしました。
『え、んぅ……ッ!?』
視界いっぱいに広がる、条野さんの綺麗な顔。
そして口に、彼の唇が触れました。
「ん…。私を驚かせようとしてたのでしょう?お返し、です」
そう云った彼の手の中には、白と水色の石が嵌め込まれた髪飾りがありました。
『綺麗…』
「一週間後、と聞いていたので。準備はしていたんです」
誕生日おめでとうございます、と条野さんは優しく抱きしめてくれました。
______
赤いアネモネ:「私は貴方を愛する」
水色の石:アクアマリン、3月の誕生石
いつも通り、リクの多い旧双黒と個人的に好きなキャラで書きました!
他に「このキャラで読みたい!」など、ありましたらコメントお願いします(^^♪
〇
182人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
雪見だいふく - このシリーズ大好きなので、続編書いて欲しいです!リクもさせていただきたいので、よろしくお願いします! (2021年10月22日 18時) (レス) id: 0b9e52d702 (このIDを非表示/違反報告)
琉流 - 続編をお願いします! (2021年10月21日 22時) (レス) @page49 id: 45a1f0a151 (このIDを非表示/違反報告)
琉流 - すみませんゴーゴリのヤンデレは…… (2021年10月5日 1時) (レス) @page45 id: 45a1f0a151 (このIDを非表示/違反報告)
琉流 - 上手だと思いますよ、棒人間しか書けない私にとっては羨ましいです。 (2021年8月26日 1時) (レス) id: 45a1f0a151 (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - フョードルの制裁論お願いします (2021年8月22日 7時) (レス) id: 68ec6172c9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ハル | 作成日時:2021年2月22日 21時