受信。 ページ44
せめて、靴があれば。
いつの間にか切ってしまっていた足の裏を近くの小川で洗う。
染みていたい。
現在地を調べれば、ここが沖縄だって言うことはわかった。
少し川沿いに下っていけば多いな電柱が。これなら電波も入るから電話くらいなら出来るはず。
電波をキャッチした携帯は、たくさん振動をして
突然色んなものを受信しはじめた。
秋からのメール。
『Aちゃん、今から雷門へ帰ります。
会って、話したいことがあるの。また、ついたら連絡するね。』
『今、大阪にいるよ。今度皆でゆっくり遊びにこようね』
『今日はイプシロンと皆が試合をしました。負けちゃった……、でもみんな次こそは勝つって張り切ってるよ』
『これから福岡へ向かいます。円堂くんのおじいちゃんの…』
『私も円堂くんも信じてるよ。
待ってるから。』
今日まで、沢山のメールを秋は送り続けてくれた。
私がジェネシスとして目の前に現れたあともずっと。
『これから、炎のストライカーの噂がある沖縄に行くよ。
絶対、豪炎寺くんだよ。』
私が、宇宙人だって、皆に言われても
秋はずっと信じてくれてるの…？あの時、手を伸ばしたのは…。
こんな所で、立ち止まってる場合じゃない。
アドレス帳から鬼瓦さんの名前を引っ張り出して電話をかける。
コール音が…長く感じる。
鬼瓦さんは、私がエイリア学園ってわかってるのかな。
いや、知ってても鬼瓦さんならきっと電話には応じてくれるから。
「現在、電話に出ることができません。ぴーという発信音の後にお名前と
ご要件を……」
ぶち、と通話を着れば。
石に腰掛けて、ひりひりする足を見つめれば傷が開いたのかどくどくと、赤い血が流れていく。
もう、ダメなのかもしれない。
- purururu -
携帯が震えて、画面を開けば鬼瓦さんの文字。
嬉しくなって、慌てて通話ボタンを押した。
「鬼瓦さん！！今どこにいますかっ…お願いします…協力してください…っ！」
縋るように、携帯を握り閉めれば長い、長い沈黙の後鬼瓦さんは
「沖縄に居るからすぐにはいけない。響木に…」
「私も！沖縄にいます」
神様。
ありがと、神様…！
「…すまないが、今は下手に動けない…響木に連絡取れないか？」
「鬼瓦さんじゃなきゃダメなんです」
溜め息が…聞こえた。
思わず、声が上ずって震えてしまう。
「何かあれば頼れって、言ってくれたじゃないですか…っ」
「……っ…ひとまず聞かせてくれ。話はそれからだ」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 20人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「イナズマイレブン」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
守羽(プロフ) - マナさん» コメントありがとうございます。すみません…手違いで先に続編を立ててしまった次第です。本日続編分まで合わせて更新するのでお待ち頂けたら幸いです。 (2022年8月19日 16時) (
レス) id: d0d25ba477 (このIDを非表示/違反報告)
マナ - この話の続きが気になってますが、パスワードがかかっており話が読めないのですが…… (2022年8月19日 9時) (レス) id: dac527e381 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：楸 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/hisagi/
作成日時：2022年8月14日 14時
