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公園と探偵と。 ページ9

初戦突破の歓喜の中、各自解散となり1年生は1年生、2年生は2年生で歩き始めた。
木野さんと円堂くんは雷門さんへ報告してくる!と病院へ向かって、何となくその場に立ったままの私達。

「…帰る?」

修也くんへ聞いてみればちらりと風丸くんと染岡くん、半田くんを見てからどちらでも、と。その視線の先を辿り3人を見ると、やめだやめ!帰って風呂だ。と染岡くんが手を振って帰り始める。
そんな染岡くんを見て、風丸くんも半田くんもそれもそうだな、と振り向きながら軽く手を振った。

「帰ろっか」

3人とは別の道で帰り始め、後ろを歩いていた修也くんがお決まりの鞄を引っ張って引き止めた。何故だ。先に声をかけてくれい。

「迷子なんて嘘だろう」
「へ?」
「試合見てたんなら、円堂の手に気付いたはずだ。なのに円堂に何も聞かなかったな」

円堂の手…?思わず瞬きしてしまい、取り繕えず視線を逸らした。
いつだって、修也くんは頭が良くてほんの些細な事でも見逃さない。きっと、それだけ周りの人を見てくれてる。

「…円堂くん、手どうしたの」
「…変な取り方になったって言ってたな。大した怪我じゃない」
「よかった」

なんでわかったの?と近くの公園に寄りながら聞いてみれば少し考えてから言葉にしてくれた。きっと私にわかりやすくする為に言葉を選んでいるんだろう。

「顔色も悪いし、着いた時から指先も冷たかったろ」
「そんなとこ見てたの」

それぐらいだったんだ、と釘を刺されて黙ることにした。
まあ、あとは。と修也くんが鞄から私の常備薬用のポーチを出す修也くん。はっとして、ポケットや鞄を抑えた。どのタイミングだ。

「トイレ近くに落ちてたのを木野が見付けてくれた」

あー。と肩を落としてブランコへ座った。ペットボトル落とした時か、とため息を付けば修也くんの方が辛そうな顔。

「ごめんね、ちょっと頭痛が酷くて」
「体調不良なら無理はするな」

ブランコの鎖を握っていた手に、修也くんの手が重なった。
ちょっと暖かいね。なんて笑えばたんこぶの出来た額を手のひらで優しく叩かれた。

「頭痛だけか?」
「うん」

間髪入れずに答えれば眉を下げて、ならいいと一言。これは思ってませんね。でも、あの時見た断片的なことを修也くんに言ったところで何がどうなると言う訳でもあるまいし。

例え何かあったとしても、これ以上迷惑はかけたくない。何があっても言うものか。サッカーだって、自分の意思で関わると決めたんだから覚悟しないと。

ポテンシャル。→←FF大会。



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設定タグ:イナズマイレブン , イナイレ , 豪炎寺修也   
作品ジャンル:恋愛
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作者名: | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/hisagi/  
作成日時:2022年8月3日 21時

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