自己紹介。 ページ18
後ろには追いかけてきたゴーグルさん。前方には円堂くん、さらにその奥には修也くん。
これが、絶対絶命か。そう思えば、木野さんが肩で息をしながら階段を昇って来ていた。
「とりあえず、話そうぜ!」
円堂くんに促され、再び屋上へと押し出されては4人と十分に距離をとる。修也くんの視線が痛いのですが。
「A、改めて紹介する。帝国から来た鬼道だ!世宇子中との再戦のために転入して来たんだ。世宇子中との事は聞いてるだろ?」
円堂くんに話を振られて、1度だけ小さく頷けば不思議そうなゴーグルさん。
「鬼道も、改めて紹介するな。Aだ、入部自体は今年なんだけど1年の時から色々手伝ってくれてたんだ」
「それは知らなかった…。てっきり豪炎寺と付き合っているから居るのとばかり思ってた」
木野さんがAさんはそういう理由で部活を選んだりはしないよ、とゴーグルさんへ優しい声色で教えてくれる。
挨拶終わったよね、と4人を避けて屋上から校舎へ戻る。
また部活でなー!という円堂くんの言葉を背に受けて。その前に午後の授業だよ円堂くん…。
.
放課後、部活中も修也くんの視線を感じながらも全力で無視。
困ったように笑う木野さんに、呆れたような雷門さん。
「先輩は、お兄ちゃんの事が嫌いなんですか?」
「あ、ゴーグルさんの事か。別に嫌いとか、特に興味ないからわかんない」
ただ、あの日ね、と言葉を付け足せば木野さんも音無さんも話を聞いてくれた。
「修也くんがゴーグルさん呼び止めて一緒に帰るって言ったの」
「うんうん」
「今までも、特に約束してる訳じゃないけど2人で帰ってたからその間に割って入られたようで」
「そんなに気にしなくてもいいじゃないですか!豪炎寺さんとお付き合いさてれるし、ですよね!木野さん!」
ね!と音無さんが木野さんへ同意を求めれば、木野さんはあーー。と困ったように笑った。
「付き合ってないよ」
「え?あんなに2人だけの世界溢れてるのに?」
敬語はどうした音無さん。頷けば、信じられない!と声を張り上げる。我に返り口を覆い、そういう言葉にしてないだけで付き合っているんじゃないんですか?と小声で確認されて。
「うーん、何となく修也くん付き合う、とかそういうことに関して頓着がないとうか、重きを置いてないというか……たぶん、そういう関係にはならないようにしてるんだよ」
「なにそれ!最低です!完全にキープされてますよ!」
「しー!!今部活中だから!」
「あ!すみません」
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作者名:楸 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/hisagi/
作成日時:2022年8月3日 21時