行く道 ページ29
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A「ふぅ、、、、」
何度目の深呼吸
久しぶりに戻ってきたその場所は
変わっていなくて
まあ、たった数ヶ月じゃ変わらないか…
と納得して
緊張が増す
勢いで飛び出してきたその家に戻るのは
気が引ける
家の周りをうろちょろしているAは
完全に不審者だろう
正面突破なんて、そんな勇気なくて
裏口からこっそり入る
A「お、、、おじゃましまーす…」
そんな小さな声も
依央利「あれ、、、、
こんなところからお客さんが…」
地獄耳のあいつにすぐバレる
A「ひぇっ、、!?!」
依央利「おかえり」
Aが来ても驚かない依央利に
悔しささえ生まれる
A「帰ってきたわけじゃ…、、ない…
た、頼れって言ってたから、?」
依央利「うん、嬉しいよ、どうしたの」
あっけらかんとしたその顔に
Aも拍子抜けして
ぽろっと全てを話してしまった
依央利「いいよ」
それは、即答だった
A「え、、や、、ちゃんと話聞いてた?
私、結構な覚悟を持ってきたんだけど…」
そのあまりにも軽い返事にAが怖気付く
依央利「うん、だからいいよ
あの人にバレないようにすればいいんでしょ?
仇討ちたいんでしょ?
守りたいものがあるんでしょ?」
A「は、早い…、話が早すぎる…
も、もしかしてエネゴリくん…!!?」
依央利「…?
ここは、Aの家で
その当主は俺
好きに使っていいよ」
A「決死の大ボケを無視しないでよ、
ツッコミって知らないの、?」
そうして、
これまでの話数と覚悟を無駄にした依央利の言葉で
Aの特訓が始まった
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作者名:おぐら | 作成日時:2019年10月28日 4時