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依央利「自分の意見…」







依央利は自分の胸に手を当てて聞いてみる






人のことに敏感な分、






自分のことには鈍感だった







昔から、自分の意見というものがなかった







これがやりたい





あれはやりたくない






そういう感情が欠落していた





欠落というよりも、ないに等しいかもしれない





そもそも依央利にそのような感情は存在しなかった






宮本真蔵に言われてはじめて





自分に問いかける、ことをやった






その問いかけた答えは






いつも、あの日の思い出が返ってきた







_______________________






中村「なんでこんなことできないの!




あなたは次期当主なんですよ!?




あのガキにできてなんであなたにできないの、、!」




そう言って怒鳴り散らすのは中村絹江(なかむらきぬえ)







宮本家のしつけ役のおばさんだった







中村にネチネチと怒られる依央利は






だんだんとイライラしてきて悔しくなって





練習を放り投げて道場裏へ逃げる







A「また逃げてきたの?」






そこにはいつも洗濯をしてるAがいた





依央利「A、、」





A「また怒鳴られるよ」




Aの言葉に反応しない依央利をみてため息をつく





A「私も…さぼっちゃお」




依央利「うん、、」





2人は同じ歳、それ以外にも共通点はあるが





そんなもの関係ないほど





互いに心許せる存在になっていた






A「期待されてるのに…




なにしてるの、」





Aは、寂しそうな悲しそうな




そんな表情で依央利に聞く




依央利「されたくて、されてるわけじゃない」




A「でも、されないよりはましだよ」




依央利「じゃあ、Aがなればいいじゃん」




A「そんなの無理だってわかるでしょ」






そう笑うAも反発する依央利も





いつも寂しそうだった






お互いの思いはいつも叶わないものだった





望んでるものとは違うものを





お互いが持っていて、お互いが持っていない






Aは、この家に恩返しがしたかった





それが当主という形でも変わらなかった





依央利は、宮本真蔵とAと




ただ、笑って過ごせればそれでよかった






しばらく2人は黙って空をみていた









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作者名:おぐら | 作成日時:2019年10月28日 4時

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