青藍の闘争 (ページ15)

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好きと嫌いページ15

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それは、Aが万事屋にきて少し経った頃

夕飯の買い物の途中のこと

A「あれ、、、」

あのメガネ、あの立ち姿

それは、新八だった

でも、それはいつもの新八じゃなくて

青色の羽織を見に纏い、

背中には"おつう"と書かれていた

さらには同じ服の人を何人も引き連れている

Aが見てきた新八とは随分違うその雰囲気に

思わず声をかけるのを躊躇う

そうこうして、迷ってるうちに

新八「あれ、、Aさん！！」

新八のほうがAに気づき、こちらに駆け寄る

A「し、新八くん、、これ、どうしたの？」

声をかけられたのなら仕方ない

Aは新八の服装に突っ込む

新八「あぁ、これですか、

これは、寺門通親衛隊の隊服です」

隊服…

親衛隊…

寺門通…

何一つわからない言葉に笑顔が引きつる

A「へ、へえ、、カッコいいネ」

新八「思ってねえだろ」

新八の説明曰く、

寺門通という江戸のアイドルを応援する

ファンの団体なんだとか

A「あ、なるほど

それで、みんな同じ格好してるんだね」

新八「そうです！

ところで、Aさんは何してるんですか？」

A「私は、、、あ、買い物の途中だ

　
行かなきゃ、

応援団、頑張ってね」

新八「親衛隊です」

そう言ってAと新八は元来た場所に戻る

Aは、アイドルには興味がない

でも、熱く語る新八を見ていると

そのキラキラした目で話されると

興味はなくても楽しくなる

それと同時に羨ましさもあった

自分には持っていない

趣味というもの

それを持っている新八は羨ましい存在だった

「新ちゃん、あの子誰？」

親衛隊のメンバー、たかちんは

新八が仲良さげに話していたAが

気になってしょうがない

新八「…、、

ただの知り合いだよ」

誰かと言われて、新八は初めてその関係性を考える

友達…とも、家族とも、違う人

知り合い、そう言って少しだけ後悔する

そんなに薄い関係でもないからだ

だからといって家族と言うには厚かましい

微妙な関係を表す言葉を探す

新八「ほら、いくぞ、、」

探しても見つからない答えを諦め

新八は隊を引き連れて歩き始める