柑橘の香-2 (ページ11)

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フラグと娘と妻ページ11

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銀「気を付けろよ」

そう言われたのは数時間前で…

「あんたもバカだねえ、

俺たちに自分からついてくるたあ」

「お、お姉さん、ごめんなさい、、、」

『大丈夫』

自分で自分に呆れる

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〈数時間前〉

『いけない！お醤油切れてた！』

それに気づいたのは料理の最後の仕上げの時

新「僕、買ってきましょうか？」

『ううん、それは申し訳ないから！

新八くん、料理見てて！

私急いで買ってくる！』

神「外、暗いし危ないネ」

『大丈夫！走るから！すぐだし』

銀「お登勢んとこのババアに借りれば？」

『今日、なんだか混んでるみたいなの

そんな時に頼むのはちょっと、、』

それでも、危ないからなんて止めるみんなをよそに

鍋はぐつぐつ煮えてるわけで、、、

『わかった！わかったから！

定春連れてく！散歩！いこう！定春』

走ってくる定春と一緒に玄関を出る

銀「気を付けろよ」

そんな声が聞こえたのは玄関を閉めた後

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無事に醤油をゲットしたんだけど

それまで無我夢中だったから

気を抜くと急に恐怖が来る

「…、、めてください！！」

人通りの少ない裏路地

女の人の嫌がる声

そんなドラマによくある状況なんて

すぐに察しがついて

『定春、、お願いしてもいい？

銀さんたち呼んできて欲しい

…、私、あの子助けに行くから』

心配した顔の定春を撫でて私はその子のところへ行く

『あの、やめてあげてください』

止めに入って気づく、

私、、、手に醤油しか持ってない…

喧嘩なんて強いわけないし

計画性なさすぎた、、、、

「あぁ？なんだよ、ネーチャン

うるせぇんだよ、俺らはこの子に用があんの」

『でも、その子、泣いてますよ』

「関係ねえって言ってんだろ？

あんた、正義のヒーロー気取りか？はっ、笑えるな」

『…っ！だから！！

その子を離せって言ってんの！！！』

手が震えてるのがわかる

でも、泣いているこの子を守りたい

似合わない強い口調でその子と彼らの間に立つ

「てめえ、、抜かしたことするなあ

いいぜ、お前が代わりに来るか？」

恐ろしくニヤッと笑うその顔に

握る拳が強くなる

ああ、私、フラグを回収するのが特技なのかな

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