【原神】月の命日 (ページ41)

今日:1 hit、昨日:24 hit、合計:39,629 hit

▷ ページ41

○●○

見慣れない木の天井……。
そうだ。私はモンドに来ていて、それで…

私は鍾離と接吻(キス)した事を思い出す。
そして、結婚の約束をした。というか、私達は役所に書類を出すなんて無理だからもう結婚してる……？

「ん？」

横に寝返ったら目が合う。
叫びそうになるのを堪えて、私は普通に言葉を発する。

「な、なんで私のベッドに……。」

「お早う柊朔。何故って、お前と一緒にいたいからに決まってるだろ？」

寝起きにイケメンを見るのは心臓に悪い。

私は起き上がる。
そして、ベッドから鍾離を出し…部屋から追い出す。

「おい。何故部屋から出す。」

「人の着替えを見るつもりですか。」

「……。」

大人しくなった。
流石に廊下で長く待たせるのも悪いから、私は素早く着替えた。

私が部屋の扉を開けると、腕を組んで仁王立ちしていた。

しかし、私の姿をみて驚いていた。

「その格好は……。」

「……この旅はね、グレモリーとさよならするための旅でもあるんだ。」

複雑そうな顔をした。

私は…もうグレモリーじゃない。私は柊朔なの。
彼ももう、岩王帝君ではない。鍾離だ。
私達はそっと、璃月を見守るだけ。

「グレモリーがいなくなっても、お前はちゃんとここにいる。俺が愛してるお前が。」

「……！！」

この気持ちは変わらない。
好きと言う気持ちは消えることを知らない。

大丈夫。

私達はずっと一緒だから。

「約束したもんね。ずっと一緒って。」

「……！嗚呼。」

「二人がちゃんと仲直りできて良かった。」

「お騒がせしました。」

この屋敷に鍾離がいることに驚いていたが、二人は安心したみたい。
そろそろこの屋敷から出発しなくては。

「えっと、ディルックさんだっけ？あの人にお礼を言わなきゃ。」

「旦那様ならモンド城に行かれましたよ。」

屋敷の使用人がそういう。
あら、忙しいのかな……。

私達は使用人達にお礼をし、屋敷を後にした。

「そうだ旅人。これを堂主に渡しといてくれ。」

「？」

「しばらく旅に出ると伝えてくれ。」

「まさか何も言わずに……。」

旅人は呆れた顔をしていたが、鍾離から手紙を受け取り璃月へと向かった。

「行くか、柊朔。」

「うん！」

まだ、私達の旅は始まったばかり。