「まずはお手紙から。」番外編

【サプライズ一家】 1 ページ2

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まだ残暑が続く今日この頃



俺は学校が休みで家でゴロゴロしていた



でも普段の学校生活の中で、新たに悩みのタネが増えた





『あー会いたい！なんで学校なんかあるんだよー！』



母「それが学生だからよ」



『ごもっともです…』





俺の今の悩みは、一期になかなか会えないこと



一期と想いを伝えあってからはや2ヶ月



辛すぎる。俺の心が





母「遠距離恋愛って素敵ね。母さんしたことないもの」



『一度は憧れたことあるのか』





好きだよな、そういうの…



でも実際の当事者たちからしたらこんなのただの拷問だから！



俺何か悪いことしたっけ！？



ああもちろんしたさ！昨日学校の廊下ですれ違いざま先生のズラを外してしまったのはこの俺です！！



知らないふりしてその場から逃げたさ！





『あーあー、そう簡単にほいほいと遊びに行けないんだもんなぁ……』



母「いつもお手紙来てるじゃない」



『手紙は来てもせめて声だけは聴きたいんだよ』





いつもはお互いの近況報告みたいな感じだ



俺だってそこら辺の恋人みたいにイチャイチャしたいの。

一期を思いっきり抱きしめて好きって言いたいの！！



ヘタレ？何のことやら



初めて知ったが俺は恋人になるまでの壁を越えればチキンから漢(少し)にグレードアップするようだ



ただし本人が目の前にいるとチキンに退化する





母「会いに行けばいいじゃない」



『だから、なかなか行けないんだって…』



母「そうじゃなくて。サプライズで行けばいいんじゃない？」



『……役人さん許してくれるかな』





なかなか会えない立場なのは重々理解してるつもりだ



だが役人さんの許可が…いや、一回許可もらえたからいけるか？



やっちまったら一回も二回も変わらねぇか



だが犯罪は論外だ。犯罪するなよ





『電話してみる』



母「母さんも会いたいわー。あんたの恋人」



『あえー、うん、また今度な？』





一期にまだ親に会わせるとか言ってないから…



誰でも心の準備は必要だと思うんだようん。
俺も自分の親に恋人紹介するのに準備は必要なんだ




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