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その後事情聴取された。年齢も血液型も身長も体重も全て諸々吐かされた。グズだやっぱり。女という女を無くした気分だ。泣きそう。
「んー、まぁ何でも良いけどさ」
『い、良いんですか、』
「抜け出さないの?」
『……え?』
「ほら、だって僕指紋認証通るし。僕と一緒に逃げれば良いじゃん」
こてん、と首を傾げるジミンさん。
確かにそうかも知れない。あれ、私今逃げ出せるじゃん。え?この人……神か?
そうだ、私は誘拐されたのだ。逃げ出せるなら投げ出したい。仕事だって今は無いけれどギリこの歳だったら仕事見つかりそう。多分。だったら今ここでジミンさんと逃げ出したほうがいいんじゃ無いかと。
『…救世主……!!』
「その代わり僕の言うこと一つ聞いて」
『喜んで聞かせてもらいます!!』
「一発ヤらせて。」
さらっと。コンビニ行ってくるわ感覚でジミンさんは私にそう言った。聞き間違えかと思った。いやいや、ジミンさんは確かに性格悪そうだけど私みたいなおばさんにヤりたいなんて言うはずが。
『……やると言うのは、あれですよね、ぶん殴るぞって方の殺る…』
「は?キムさんその歳でヤらせての意味も分かんないの?アホ?」
『あ、アホ………』
「…あ、もしかしてキムさん無理やり襲われる方が好き?」
『…えっ、だ、断じてそんな趣味は、』
「えー、いいよ別に。キムさん変態でも納得するけど。」
『納得しないでくださいよ』
「で?嫌って言わないってことは良いんだよね?」
ずいって顔を近づけてくるジミンさんに咄嗟に無理と言おうとしたら腕を掴まれた。割とガチで命の危機を感じた。ベットに投げ出された。ギシッてベットが音を立てる。冷や汗が頬を滴った。
んな急展開あってたまるか。私は今何をされているのだろうか。
「別に泣いてもいいよ、どうせ後から泣かせるから」
『ほ、本当に無理っす、マジで無理ですガチでほんとに』
「無理とか無いから。大丈夫だって。僕に任せて」
『なにを任せろっつーんですか!!?』
「え、全部?」
キスされそうになって、一回避けたら腰を掴まれた。首を噛まれた。痛い。それしか考えられなくて、パニックになってる間に舌が入ってきた。もう何がなんなのか分からなかった。
「言ったじゃん。そのまんま僕で気持ちよくなっちゃいなよ。」
甘い囁きにどう応えるかを考えたその瞬間。
ジミンさんが吹き飛んだ。
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たまのんち - ジンさんメインのお話書いて欲しいです…。いきなりすいません!いつきさんの作品大好きです、ファイティン! (2019年7月23日 9時) (レス) id: 11b0bd599c (このIDを非表示/違反報告)
ユ ウ(プロフ) - 今回も人間味深い話でした。。次回ジミンちゃんの恋が実る話を期待しても良いですか…? (2019年7月14日 23時) (レス) id: 0fa0ce548c (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(かなりのグクテテユンギペン) - もう最&高しか言いようがない!です! (2019年7月6日 21時) (レス) id: 60bba2aec4 (このIDを非表示/違反報告)
バブみ。(プロフ) - この物語大好きです!その後とか見たいです!これからも頑張ってください!応援しています! (2019年7月6日 18時) (レス) id: 3a95b17b6c (このIDを非表示/違反報告)
バブみ。(プロフ) - この物語大好きです! (2019年7月6日 18時) (レス) id: 3a95b17b6c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:いつき x他2人 | 作成日時:2019年2月11日 12時