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凪Side
少しだけ、この生活に慣れてきた。今はもう、滝沢さんと警察に任すしかないので、涼太くんも落ち着いている。おそらく昨日、滝沢さんから説明があったはず……。
するとチャイムが鳴った。
『はい』
渡「俺。開けて」
来ないでほしいと伝えたが、誰かは来ると思ってた。翔太か。やっぱり。アレを隠しておいて正解だったな。
『開けないって言ったら?』
「開けるまで、ずっといる。チャイムも鳴らしまくる」
相変わらず、強引だなぁ。
『どうぞ』
開けて、すぐ目に付く物体。
『何?その荷物』
「しばらく泊まるから」
『はっ?!無理。帰って』
あの存在も、足の事も何も言ってないのにバレては困る。ましてや、翔太と二人きりなんて、どうしたらいいのか分からなすぎる。靴を脱ごうとしてる翔太を押し返す。
「無理なのは、俺の方なんだよ!!お前が何と言おうが泊まるからな!!」
目に涙を溜めて怒鳴り部屋に入って行き、ドカっとソファに座る。
一瞬、混乱したが滝沢さんの話にを聞いたからなんだと納得する。
『いいよ。泊まって。でも、ベットは貸せないよ』
「構わない。これ、ソファーベットにもなるし」
『寝室は、入室禁止ね。それだけは守って』
「分かった」
あのプライベート空間さえ、入って来なかったら安全だ。バレはしないだろう。もう諦めるしかない。
「なぁ、何で言わねぇんだよ!あり得ねぇだろ!普通。あんなっ!捕まって当然みたいな事、やられてるのによ!なんで!今も前も何も言わねぇままでいるんだよ!!辛いだろ!?苦しいだろ!?それなのに、なぜ何も言わないままにするんだよ!!」
翔太の方が、辛そうな顔で怒りをぶつける。何もかも分かったうえで。翔太も涼太くんの気持ちも分かる。敢えて伝えないとな。
『じゃあ、翔太は言える?事務所の根幹に関わるのに。メンバーだけじゃなく、所属している人達全員に迷惑かけるんだよ。言える訳ない。』
「そうだけど!お前の気持ちはどうなるんだよ!!」
『翔太が全て知ってくれたけど、今更何を言えばいいのさ。辛いのも苦しいのも怖いのも通り越しちゃってるんだ。』
「思い出した時点で、言えよ!」
『そんな、信頼関係なかったよ。それぐらい前なの。思い出したの。誰か分からず、ただ恐怖の対象でしかない奴を、どうやって言えばいいのさ』
「!!っ！」
ごめん。傷付けて。
『しょうがなかったんだよ』
言う選択肢がなかったんだから。
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ライ(プロフ) - 初めまして！更新楽しみに待ってます！ (3月5日 10時) (
レス) @page15 id: 704f0c8ab3 (このIDを非表示/違反報告)
蓮音(プロフ) - あさん» ありがとうございます。拙い小説ですが、そう言って貰えると嬉しいです。 (2022年4月16日 21時) (レス) @page11 id: 56222b3dae (このIDを非表示/違反報告)
あ - いつも楽しみにしてます！ (2022年4月16日 19時) (レス) @page12 id: 0b2e0edfb3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蓮音 | 作成日時：2022年3月27日 22時
