【pkmn】冠雪原の彼女と僕 3 【デント】 (ページ29)

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第百十五話　虫の知らせページ29

No SIDE

アーティー「実は昨晩から
虫ポケモンが何かを感じて騒いでいるんだ」

アイリス「そう言えば…

大きな災が訪れるときに虫ポケモンが騒ぐって…」

アイリスの言葉に
アーティーはコクリと頷き揺れる木の上を見つめた

アーティー「あぁ、虫ポケモンには
人間には感知できない電磁波などを感じる
能力があると、科学的にも証明されている」

アイリス「…確かに何か感じるわ！

あっちの方角ね！」

何かを察知したと豪語するアイリスは
しっかりとした足取りで街の中をズンズンと進む

…のだが

アイリス「…あれ？」

デント「…ヒウンアイスの店に出たぞ

しかも閉まってるし」

『…定休日か…はぁ』

ついていくと、ヒウンアイスの店の前に出た

しかもシャッターが閉まっており定休日だった

予想外の結果に肩を落とし
サトシに至っては完全に呆れている

サトシ「なんだよ、
ただアイスが食べたかっただけかよ…」

アイリス「違うわよ！」

サトシの解釈に
恥ずかしそうに否定するが

そう見えても仕方がないようにも思える

このまま何もなく終わるかと思われたが
突然、ピカチュウがサトシの肩から
降りて近くのマンホールを気にし始めた

サトシ「どうした？ピカチュウ？」

「ピカピカー！」

サトシ「？…アーティーさんこの下には何が…？」

アーティー「地下水道だよ、
ずーっとこの先の
荒野を流れる川まで繋がっているんだ

…待てよ？

そう言えば以前、荒野に住んでいた
ポケモンがこの地下道を
使って移動してきたことがあったな…」

サトシ「じゃぁ、もしかするとこの下に！」

アーティー「よし！行ってみよう！」

原因は地下にあると踏んだアーティーは
皆を連れて地下へ行ってみることにした

地下へ降りると薄暗く、通路のすぐ隣では
荒野に流れる川が流れてきていた

『…通路割りと狭いし、危ないから1列に歩こう』

サトシ「そうだな」

『って事だから手を離せ』

デント「えぇ…」

『危ないからほら、離す』

そう言うとデントは口を尖らせながらも
渋々ではあったがAの手を離した

ようやく開放されたAは
やっと一息つけた気分だった

そしてアーティーを戦闘に
一列に並んで水路を進んでいくと

サトシがなにかに気づいた

サトシ「あれは？！」

『フシデだな』

パイプから体だけ飛び出したフシデだった