第百十四話 ヒウンシティ ページ28
No SIDE
色々ありはしたが旅を再開したAたちは
長い道のりを経て、ようやく
３個目のジムがあるヒウンシティに到着していた
サトシ「よーし！いよいよジム戦だ！」
アイリス「ヒウンシティって
やっぱり大きいわねー！」
ヒウンシティは港街でありながら
高層ビルが立ち並び栄える様は
まさに都会のコンクリート
ジャングルとも言えるだろう
『あぁ…うん…確かに大きいけどさ…
もーそろそろ時効じゃない？
だから、手を繋がなくてもよくないかな…？』
ジトーっと呆れた目で見る先には
ニッコニコで手を繋ぐデント
Aの言葉にもニッコニコで首を横に振る
デント「ダメダメ！
ヤグルマの森で
はぐれたのは時効にはならないよ！
僕が忘れるまでね！」
『それ…下手したら一生覚えてるだろう』
この街の中でさえ、はぐれることを恐れ
手は繋ぎっぱなし
もう、長く手を繋いでいたせいで
完全に慣れて照れることもないが
正直なところ、
ずっと繋いでいたせいか暑かったのだ
今日の気温も割りと温かいので
それも相まって暑い
だが力の差なども考えるとそう簡単に
振り払えるはずもないので
Aは諦め遠い目をしている
デント「そうそう！
ここにはとっても美味しいって
評判のヒウンアイスっていうのがあってね
せっかくだし、みんなで食べに行かない？」
アイリス「いいわね！
ジム戦の前に食べに行こうよ！」
『(アイス…冷たい…美味しい…
食べる間は開放される…涼しい…)
行こう、超行こう』
サトシ「ダメダメ！！ジム戦が終わってから！！」
皆はノリノリだったのだが
サトシは一秒でも早くジム戦がしたいのか
すごい剣幕で拒否
こうなると、もう止められないので
先にジム戦に向かうことにした
ジムへ向かうにはセントラルエリアを
抜けて行くのが一番近い
なのでセントラルエリアを通るのだが…
サトシ「…アーティーさん？」
通る途中、木の上を真剣に眺める
ヒウンジムのジムリーダー
アーティーの姿があった
アーティー「サトシくん？」
サトシ「今からヒウンジムに
行って挑戦しようと思ってたんです！」
サトシの話に
アーティーは何故か眉をひそめた
アーティー「そうだったのか
でも、ちょっと待ってくれないか？
気になることがあってね…」
『気になること？』
どうやら何か事情があるようだった
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作者名：ラム酒 | 作成日時：2022年9月26日 3時
