夜の世界の殺し屋たち。 (ページ44)

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【北斗】

あれだけいたはずの組員は案外簡単に殺れることが出来てしまって、思っていたよりも早く仕事が片付いてしまった。

慎太郎「よーし、今回の仕事も完了っと。きょも、依頼主の方に連絡入れておいて。」

京本「わかった。車戻ったらね。」

ジェシー「樹、終わったかな？」

北斗「あ、俺見てくるわ。」

俺は汚れてしまった服を隠すためにパーカーを上から羽織って樹が車を停めたであろう場所に向かった。

少し遠くからでも樹が未だにナイフを振り下ろしている姿が見えて、俺は急いで車まで走って。

北斗「樹！樹！」

車のドアを開けて、何度樹の名前を呼んでも振り向かないから樹の肩を触ると手からナイフが滑り落ちた。

樹「ほく、と．．．.。」

北斗「お疲れ様、樹。」

涙で顔がぐちゃぐちゃになってしまった樹の肩を抱いて、俺らはナイフを回収すると証拠隠滅のため車に火をつけた。

北斗「樹、お父さんに報告しにいこうか。」

樹「うん、」

そして無事に樹の復讐が掛かった今回の依頼を終えた。