夜の世界の殺し屋たち。 (ページ27)

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【高地】

高地「あ、そうだ。樹、買い出し手伝うよ。」

樹「え？いいの？」

高地「いいよ。暇だし。」

明日、樹がお墓参りに行くための準備を俺も手伝いたくて一緒に買い出しに行くことにした。

慎太郎が花を樹にあげていたけれど、俺はそんなこと恥ずかしくて出来ないからさ。

樹「珍しいね、高地がそんなこと言うなんて。」

高地「珍しいってなんだよ(笑)。」

樹「いつもそんな気の利くこと言えないじゃん。」

高地「酷い言いようだな(笑)。」

そんな会話をしながら買い物の準備を済ませて、俺が運転する車に樹が乗って。

高地「お前のお父さん、良い人だったんだろ？」

樹「まぁ．．．.そうだとは思うけど。」

高地「そっかー。俺も樹のお父さんに会ってみたかったなー。」

樹「んー、正直さ、俺、あんまりパパと会いたくないんだよね。」

高地「え？」

樹「なんて言うか、申し訳なくてさ．．．.こんな今の俺、見てほしくなくて。」

高地「気持ちはまぁ、わからないわけでもないけど。．．．.樹は本来、この仕事につく可能性がほとんどゼロだったもんな。」

店に向かう途中、そんな会話を二人でしてみる。

いつも一緒に馬鹿みたいにはしゃいでるから、正直、こんな雰囲気は慣れない。

でも不思議と苦ではないから会話を続ける。