夜の世界の殺し屋たち。 (ページ16)

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【京本】

慎太郎「今回の計画は、ちょっと脅して通り魔っぽくやろうかなって思ってる。」

慎太郎が言った言葉に俺らはさらに食いついた。

京本「じゃあ、現場に出るのは一人ってこと？」

慎太郎「いや、そんなスムーズにいきそうにないんだよね。」

樹「え？」

北斗「キサラギ、高校まで柔道やってたから今でこそ数学の教師だけど多分、一筋縄ではいかない。」

慎太郎「っていう情報を北斗から聞いたから三人くらいは必要かなー。」

ジェシー「じゃあ、今回は誰が行くの？」

慎太郎「えっとー、北斗は今まで通り、追加情報があったら教えて。で、今回はーどうしようかな。ジェシーと高地と樹にするか。きょもは帰宅途中のキサラギの尾行をお願いね。俺はなんかあったら指示出すよ。」

的確に指示を出してくれる慎太郎の話は一度聞いただけで覚えやすい。

樹「通り魔ってことは、ナイフでしょ？やっと俺の仕事が来たわー。」

樹は俺らの中では一番ナイフ使いが上手くて、ナイフを使う時は必ず樹が担当することが多い。

ジェシー「了解。決行する日は？」

慎太郎「三日後かな。よしじゃあー、今回もよろしく。」

慎太郎の声に俺らは揃うことなく『よろしく』と言った。

これが俺らの計画が決まった時の合図になっていると共に自分たちの結束を固めるものでもある。

あと三日後、こんな穏やかな雰囲気をまとった俺たちは“殺し屋”へと豹変する。