いくら良い奴でも、大事なものを壊せば許されるわけがない ページ34
〜竜胆side〜
あまりの膨大な衝撃を受け入れられない私に、トドメを刺すような事実を耳にした。
「これで成功すれば宇宙最強の戦闘民族、夜兎族並みの莫大な力が生まれるかもしれんな。いやはや、皮肉なものだ。
たしか竜胆の父親は、夜兎族に殺されたと言っていただろう。父親の仇である憎い夜兎に、自分がなってしまうというのだから。」
わざとらしい口調に、私は深い深いため息をついた後、気が狂ったように笑いが止まらなくなった。
神様は一体どれだけ私の事が嫌いなんだろう。
あと何人私の大切な人を奪えば気が済むのだろう。
大好きな人が何の罪もなく殺されたり、
大好きな人が大好きな人を殺したり、
もううんざりだ。
「もううんざりなんだよォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ！！！！！！！！」
堪忍袋の緒が切れたと言わんばかりに、腹の底から大音声が爆発するように静寂を貫いた。
すると周りの機械が途端に点滅し始め、地響きのような重低音と共にバチバチと火花を散らし出した。
沸騰した莫大な怒りが、まるでエネルギー変換していくように分厚いチューブを通して吸い取られていく。
おおお、と感嘆の声をあげる研究員達。
(くそぅ、
くそぅ、
これも、
これもお前らの策略だったってのか..........
いい加減にしろ.....
絶対にお前達を許さない。
私から生きる意味全てを奪ったお前達を、
天人を、
奈落を、
霄を、
夜兎族を、
銀時を！！！！！)
「必ず殺してやる！！！！地獄の底へ行ってでも殺してやる！！！！！」
喉から血が出るほど力んだ蛮声は、研究員達の肩を波打たせた。
しかし、恐怖へ追いやるどころか、男達は拍手すらし始めた。
「素晴らしい！！！ここまで高エネルギー体を生み出すことが出来るとは！！
このエネルギー体で、ようやく私達の結成目的である最大の計画を進めることが出来るぞ！！！さあ！！！早く"並行時空接続機、テレスタクション"の中枢電源をつけろ！！！！」
男が勢いづいて命令すると、研究員達は右往左往慌ただしそうに準備をし始めた。
その間、私は勢いを失い、もぬけの殻になり、
松陽先生が死んだという事実にただただ悲しみの雨を降らせた。
叫び疲れたのと、怒りをエネルギー体として吸い取られたせいで、眠りにつくように力尽きて意識を失った。
十三年間も宇宙の彼方で人体実験→←声変わりって最強のギャップ萌え
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紅狼 - とても良い作品でした！！続きがめちゃ気になります！！更新頑張ってください！応援してます！！！！！！ (1月8日 1時) (
レス) @page50 id: c1d0e4500e (このIDを非表示/違反報告)
yuki(プロフ) - ストーリーがすごく好きです！！続きが楽しみです。 (2023年3月30日 21時) (レス) id: 17169564a0 (このIDを非表示/違反報告)
らいあ - 言葉が出ないくらいすごい作品でした！！！続き楽しみにしています！ (2022年1月14日 17時) (レス) id: 5ed45ad072 (このIDを非表示/違反報告)
常夏(プロフ) - この作品大好きです！ (2021年2月5日 22時) (レス) id: 3853130063 (このIDを非表示/違反報告)
みっかぼーず(プロフ) - すごく面白かったです！！ストーリーが良く作り込まれていて尊敬します (2020年4月19日 0時) (レス) id: 90b29dc37c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のと丸 | 作成日時：2019年10月1日 3時
