銀さんの過去編�� ページ17
〜銀時の記憶side〜
(便利屋が見つかんなかったら適当に相手してもらえる奴探すしかねぇな、でもどこに出そうか...)
急に不安が襲い、気付けば俺は門前で立ち止まっていた。
(それにもし見つけてもらったとしても、俺金持ってねぇんだよなー、ま、そん時はそん時考えるか。)
不安を楽観的に振り払い、紙を握る拳に力を入れた。
すると、門の外から誰かの足音が近付いてきた。
「何やってんだ？銀時。」
依頼書を隠す暇も与えられないまま、顔を合わせたのは高杉だった。
「お、おー高杉か！べ、別になんにも？」
「おい、お前何隠してやがんだ、」
ギクリと肩が跳ねる。
咄嗟に後ろ手に隠したものの、やっぱバレるよな普通に。
「な、何でもねぇよ、お前には関係ねぇ！」
「....そうか、俺は中に入ってるぞ。」
「おう、行け行け。」
ふぅ、と安堵しながら通り過ぎる高杉を目で見送ると、
「隙ありっ！！」
「あ！！」
俺の油断をついた高杉が、へっと鼻で笑いながら紙を奪い取った。
「返せ！！見んな！！」
「おい何だ？これは。本当に先生が書いたのか？？」
高杉から全力で紙を奪おうとするも、取り返す前にとうとう最後まで読まれてしまった。
「...やっぱ分かっちまうか、松陽の字を真似て書いてみたんだけど。」
諦めるように肩を落として小さくため息を吐いた。
「え、これ、お前が書いたのか？」
「あ？そうだけど、」
「いや、俺が先生じゃないと思ったのは文の内容の方で....字だけなら分かんなかったかもな。」
高杉を感心させて満更でもなかった俺だが、よくよく考えて、再びため息をついた。
「でも松陽じゃないってバレるなら書き直さねぇとな....」
「そもそも銀時、捜索願なら先生が出したって言ってたじゃねぇか。何でわざわざ便利屋にまで、」
「だってもう１ヶ月も経ってんだぞ！！なのに全然進展しねぇじゃん！！いつまでも黙って待ってられるかよ、俺は早くあいつを見つけたいんだ....」
込み上がる衝動を抑えて下唇を噛む。
「だからって...これはさすがにまずいだろ。」
「な、何が。」
恐る恐る尋ねる俺に、高杉が痛いところを突く。
「お前、金どうする気なんだ？見つけたら好きなだけ報酬渡すって、これ先生が見たら何て言うか...」
松陽の話をした矢先、
大人の足音が近づいてくる事を察知した俺たちは、
鬼より怖い説教を恐れ、何としてでも隠そうと近くの木の分かれ目に差し込んだ。
当たり前だが、思い出してしまえば暫くは忘れたくても忘れられない→←銀さんの過去編��
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紅狼 - とても良い作品でした！！続きがめちゃ気になります！！更新頑張ってください！応援してます！！！！！！ (1月8日 1時) (
レス) @page50 id: c1d0e4500e (このIDを非表示/違反報告)
yuki(プロフ) - ストーリーがすごく好きです！！続きが楽しみです。 (2023年3月30日 21時) (レス) id: 17169564a0 (このIDを非表示/違反報告)
らいあ - 言葉が出ないくらいすごい作品でした！！！続き楽しみにしています！ (2022年1月14日 17時) (レス) id: 5ed45ad072 (このIDを非表示/違反報告)
常夏(プロフ) - この作品大好きです！ (2021年2月5日 22時) (レス) id: 3853130063 (このIDを非表示/違反報告)
みっかぼーず(プロフ) - すごく面白かったです！！ストーリーが良く作り込まれていて尊敬します (2020年4月19日 0時) (レス) id: 90b29dc37c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のと丸 | 作成日時：2019年10月1日 3時
