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あのですね、今天井からダンゴムシ降ってきたんですよ、怖くないですか ページ28

〜銀時side〜



「銀時....」

女は面食らった様子で俺の名前を振り向きざまに呟いた。


(何で俺の名前...)


名前を呟いたかと思うと今度は俺に近寄ってきた。


「えっな、何!!」


(Aの顔で近づくな!!混乱するだろーが!!!)


必死の訴えも声に出ないせいでどんどん女は距離を詰める。


「銀ちゃん!!」

「銀さん!!」


二人の切実な叫び声が耳を貫く。


すると女は俺の服を掴み、慌ただしそうに路地裏まで引っ張り込んだ。

その行動に理解出来ない俺達はただ呆然とする。


「ちょ、ぬ、脱げちゃうから、手ぇ離してくんない?」

「脱いで。」



「「「は?」」」



全員で女の言葉に耳を疑った。


「その服脱いでって、早く!!」


問答無用の行動にますます状況が飲み込めなくなる。


「あの、ちょ、」

そうこうしているうちに、いつの間にか帯を解き、ベルトも地面に落ちていた。


「たっ助けてェェ!!お前らァァァァ!!!」


手を伸ばして助けを乞うも、その先に見えるのは大人を蔑むような目をした二人の子供の姿だった。



俺の知り合いとでも思ったんだろう、不埒な関係の。

違ぇよ!!


「おいお前!!どんな思考してんだよ!!会って間もないのに早速路上プレイか?!!」


「何勘違いしてるのよバカ!!」

着物だけを脱がすと、それを女は身を隠すように全身に羽織ってしゃがみ込んだ。


その意味不明な様子を見て狐につままれたような顔になる俺達。


「あれ、てっきり銀さん襲うのかと思ったら、」

「んな事あってたまるか、」

新八の言葉に吐き捨てるように返す。


「何してるアルかこの女。ダンゴムシ?」

『静かにして!!!』

声に出さない声で怒鳴りつける。


「何したいのか知りませんけど、ちょっと署まで来てもらいますよー。」

女を連れていこうと、しゃがんで手を差し伸ばすと、



その手を女が握り返してきた。



どうも様子がおかしい。


俺は手を握られたまま、定春から降りて歩み寄ってきた神楽に耳打ちする。


『こいつ本当に俺の事殺すって言ったのか?』

「そうだヨ、坂田銀時ってフルネームで言ってたアル。おいお前、私達殺すんじゃなかったのかヨ。」

挑発するように番傘の先で女を小さくつつく。


「今は...殺さない....」


それだけ呟くとまた黙り込む。

「都合のいい女アル。誰からそんなに逃げてるアルか。」

すると、女は恐れるように震えた声で小さく答えた。


「あんたに似た、夜兎族の男よ。」

振り出しに戻るのか一歩前進するのかはたまた停滞か→←偶然と呼ぶか必然と呼ぶかは自分次第



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のと丸(プロフ) - ジャスタウェイさん» ジャ、ジャスタウェイさん...!初めまして!!お褒めのお言葉誠にありがとうございます!!更新頑張ります〜(●´▽`●) (2019年8月13日 20時) (レス) id: 73b1ba17eb (このIDを非表示/違反報告)
ジャスタウェイ - とても面白いです。ぜひ更新頑張ってください。 (2019年8月13日 19時) (レス) id: f6013c941d (このIDを非表示/違反報告)
のと丸(プロフ) - みぃさん» みぃさんこんにちは〜!!超特急で帰ってきてしまいましたね笑応援ありがとうございます!!(●´▽`●) (2019年8月9日 16時) (レス) id: 3187970ecf (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - こんにちはです!帰って来るの待ってました。これからも頑張ってください! (2019年8月9日 16時) (レス) id: d77d134be6 (このIDを非表示/違反報告)
のと丸(プロフ) - シルバさん» コメントありがとうございます!!すごくすごく嬉しいです!!。゚(゚^ω^゚)゚。更新停止と宣っておきながら、結局更新再開することになってすみません(TT)節操なしの作者ですが、何卒宜しくお願いします!<(_ _*)> (2019年8月9日 12時) (レス) id: 3187970ecf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:のと丸 | 作成日時:2019年7月28日 17時

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