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優しい嘘というのは、気付いてしまえばただの嘘より痛く感じる ページ22

何度目かの朝が訪れた。



しとやかな雨音が微かに聞こえる。


鉄格子にまで歩み寄ると、看守の姿がないことに気付いた。


今ここにいるのは私一人らしい。



死刑執行を言い渡された数日前の日の夜は恐怖で眠れなかったけど、

今となっては微塵も実感しないせいでこうして平然と口ずさんでいる。



(皆が助けに来てくれる。)



ただ万事屋の三人を信じて祈った。



虚無感に襲われて何度も泣いた。


だからもう涙も枯れた。


あとは待つだけ。



ふと口ずさむのをやめると、遠くから看守の足音が近づいてくるのが分かった。


現れた看守は地面に座っている私を蔑むように見下しながら重たい鍵を開き、一言だけ口にした。



「面会だ。」



──────────────────......





面会室の扉の前で少し深呼吸をする。


ドアノブをゆっくりと握り締め、重たく感じる扉を開くと、ガラス越しに三人の姿が目に映った。


「「「A/さん...」」」


私の顔を見るなり三人共立ち上がって、神楽ちゃんに至ってはガラスに張り付いて私を見る。


「制限時間は20分だ。」

それだけ言うと部屋にいた警官は退室した。


と同時に神楽ちゃんが声を上げる。


「A──!!!大丈夫だったアルか!!酷いことされてないアルか──!!!」

「だ、大丈夫大丈夫!てゆうか、皆こそ大丈夫?!びしょ濡れだけど!!!」


すっかり水を含んだ全身の彼らに声をかけるも、大丈夫と一言言われて押し黙ったせいで、再び沈黙が訪れた。




「判決...出たな。」

深刻な面持ちで低い声を漏らした銀さん。

隣には同じような顔で唇を固く結ぶ新八くんが。


ああ、久しぶりに顔を見た。



ずっと会いたかった人達。



再会した喜びに思わず頬が緩む。


「そんな顔しないでください。私は平気ですよ、銀さん達の事信じてますから。」


その言葉にピクリと反応した三人。


突然視線を逸らし微妙な苦笑いを浮かべる。


「あぁ!俺達に任せとけ!!絶対無実を証明してやるからな!!」

「銀さんっ声めっちゃ上ずってますよ!」

耳打ちする新八君の声もガッツリ聞こえた。

目を泳がせる三人の様子に、まさかと唾を飲んだ。



「上手く、いってないんですか?」


恐る恐る訊ねると、否定はするもののやっぱり誤魔化しているのが手に取るように分かった。


「いざとなったら是が非でも連れ出してやるから!!」


作り笑いをする銀さんに私はぼそりと呟いた。



「もういいですよ。」

心情を正確に言葉で表すなんてハナから難しい話→←人間落ち着きが一番肝心だよっておばあちゃん言ってた



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のと丸(プロフ) - ジャスタウェイさん» ジャ、ジャスタウェイさん...!初めまして!!お褒めのお言葉誠にありがとうございます!!更新頑張ります〜(●´▽`●) (2019年8月13日 20時) (レス) id: 73b1ba17eb (このIDを非表示/違反報告)
ジャスタウェイ - とても面白いです。ぜひ更新頑張ってください。 (2019年8月13日 19時) (レス) id: f6013c941d (このIDを非表示/違反報告)
のと丸(プロフ) - みぃさん» みぃさんこんにちは〜!!超特急で帰ってきてしまいましたね笑応援ありがとうございます!!(●´▽`●) (2019年8月9日 16時) (レス) id: 3187970ecf (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - こんにちはです!帰って来るの待ってました。これからも頑張ってください! (2019年8月9日 16時) (レス) id: d77d134be6 (このIDを非表示/違反報告)
のと丸(プロフ) - シルバさん» コメントありがとうございます!!すごくすごく嬉しいです!!。゚(゚^ω^゚)゚。更新停止と宣っておきながら、結局更新再開することになってすみません(TT)節操なしの作者ですが、何卒宜しくお願いします!<(_ _*)> (2019年8月9日 12時) (レス) id: 3187970ecf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:のと丸 | 作成日時:2019年7月28日 17時

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