他人に選択権を任せるな、自分の選びたい方を選べばいい ページ41
〜新八side〜
探しに探し回った銀さんがようやく見つかると、僕らは一心不乱に彼の元へ駆け付けた。
すると、僕達に気付いた銀さんがすぐに応えた。
「神楽──!!新八──!!」
何も知らない顔で、神楽ちゃんの攻撃を受けた怪我に体力を消耗したAさんをおぶっている。
「早く来いバカヤロ──!!こいつまた血を吐いて...」
銀さんが言い終わる前に僕らは声を合わせて被せる。
「そいつから離れるアル銀ちゃ───ん!!!」
「銀さんその人危険です!!離れて下さい!!!」
「ハァ??!誰から離れろだって?!!」
やはり状況が全く把握出来てない銀さんは、声を張り上げて聞き返してきた。
僕らは一定の距離を取って立ち止まる。
「やっぱり!!何やってるアルか銀ちゃん!!!早くそいつを離すアル!!!」
今までされた事を思えば当然キツく言ってしまうだろう、と神楽ちゃんに同情する。
傍観者が僕らの事情も知らずに不穏な話を口にする。
「何怒ってんだよお前ら、とりあえず落ち着け。
俺がAにこんなことするわけねぇだろ、あの夜みたいな事がまた起こって....
つーかお前らこそどうしたんだ、ひでぇ怪我だな。」
「オイA、銀ちゃんをどうするつもりアルか。」
神楽ちゃんは彼の質問を無視して
「.....」
しかし、Aさんは答える余裕もないと言うように衰弱した様子でただ目の前の僕らに、
光を失い今にも涙が出そうな、
さっきも見た純粋に悲しむ少女の
心做しか今のAさんは印象が柔らかく見える。
(あ、着物また着替え直してる....?)
やはり僕らを騙す演技なのか?
「銀ちゃん、騙されたらダメアル!!
ソイツ私達を、銀ちゃんを殺そうとして万事屋に入ったネ!!
私達さっきソイツに散々殺されかけたアル!!
だから銀ちゃん!!ソイツを離して逃げ」
「神楽!!!!
.....落ち着けって言ってんだろーが。」
焦って矢継ぎ早に叫ぶ神楽ちゃんの言葉を、銀さんが本気で窘めた。
「病院に連れて行くぞ。」
言い張る銀さんは、大江戸病院を見据えて再びAさんを背負ったまま歩き出した。
「銀さん....」
神楽ちゃんの話を聞いても、彼の目つきは変わらなかった。
自分を殺そうとした奴であれ、負傷したAさんを放って置けないと言うのだろう。
不安もあるが、銀さんらしさに関しては安堵した。
(関係を縫う)縫い針に糸(意図)が通らないむず痒さと言ったら→←人の心に自分を深く刻む方法は2つ、身を捧げるほど尽くすか、殺意を向けられるほど恨まれるか
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のと丸(プロフ) - 餅みそさん» ありがとうございます!!更新頑張ります(●´▽`●) (2019年7月30日 12時) (レス) id: 3187970ecf (このIDを非表示/違反報告)
餅みそ - こういう話し好きです!続き楽しみにしてます。更新頑張ってください (2019年7月29日 19時) (レス) id: bfc2e3a90c (このIDを非表示/違反報告)
のと丸(プロフ) - MIRAIさん» コメントありがとうございます!!読者様にワクワクできるよう話を練っているので、そう言っていただけて本当に嬉しいです!!(´>ω<`)これからまたどんどんストーリーが展開していくので、どうぞ最後まで楽しんでって下さい!! (2019年7月26日 5時) (レス) id: 3187970ecf (このIDを非表示/違反報告)
MIRAI - 先がわからなくってドキドキしながら読んでます!とっても面白いです。頑張ってください!! (2019年7月26日 3時) (レス) id: c6a480e818 (このIDを非表示/違反報告)
のと丸(プロフ) - 金持ちのボンボンになりたいさん» コメントありがとうございます!!ミステリー!そう言って下さるとは思いませんでした!(*^^*)これからもどうぞ楽しんでいって下さい!! (2019年7月25日 14時) (レス) id: 3187970ecf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:のと丸 | 作成日時:2019年7月18日 20時