1Rとは、ワンルームの事で、1番小さい部屋の間取りを指す ページ4
「何しでかそうとしとんじゃクソガキィ!!
それは今までお前達が散々やらかした店の修理代も飯代もきっちり書いた請求書なんだよ!!
残さず書いた努力を燃やされてたまるかってんだ!たま!!」
彼女の怒声が響くと、玄関先で掃除をしていたたまさんが呼ばれ、はい、と一言発すると、
銀さんの前を塞ぐようにして立った。
「残せよチクショーー!!いいじゃねぇかよ身内のようなもんの尻拭いぐらい!!心が狭いんだよババア!1Rくらいしかねぇの?!」
「たとえ身内でも金の話となりゃ別だよ、あんたも大人なんだから分かるだろう!」
「分からなーい!俺の心はまだ海賊王目指して冒険夢見るピュアで無邪気なわんぱく少年だから分からないー!」
懲りずに屁理屈を言う銀さんに、新八くんが痺れを切らして叱責する。
「もう本当に子供だろ!!返しましょうよ銀さん!!紛れもなく僕らの責任なんですから!」
「あ、じゃあ、新八くんが修理代諸々払ってくれるの?ありがとう!助かるわー」
「いやそうじゃねーよ!!何自分の責任まで僕に押しつけてるの!!アンタ木刀下げてなかったら本当に侍でもなんでもねーただのちゃらんぽらんだぞ!!」
新八くんの鬱憤の溜まったツッコミが炸裂する。
そんなてんやわんやな言い争いを一歩引いて見守っていると、
しばらくして熱がさめ、結局銀さんは帳簿をお登勢さんに返すとようやく人探しの一歩目に入った。
「湿気た面だけ下げて帰って来るんじゃないよ」と言って私達を見送ったお登勢さんとたまさん。
彼女達を背に、私達は宛もなく歩き始めた、
と思いきや、どうやら銀さんはもう決めていたらしい。
「おい、お前ら。まずは交番だ、行方不明届が出てるやつを片っ端から調べて、その後、ここに行くぞ。」
そう指示すると、銀さんはまたあの依頼書を取り出し、私達に見せびらかす。
「この依頼人がいる松下村塾ってところですか?」
「そうだ、てゆうか新八。この依頼書はどこで手に入れたんだ?」
質問に答えると、また質問で聞き返す。
「うちの郵便ポストに入ってましたけど?」
「郵便ポスト?直接入れたって可能性もあるか、
でも.......よし、やっぱ郵便局から先に行くぞ。」
「ええ?郵便配達員に何を聞くって言うんです?住所も名前もここに書いてあるのに。」
「ごちゃごちゃうるせー、黙って着いて来い。」
私達は言われるがままに先頭を歩く彼の背中をしぶしぶ追った。
知っている人の知らない一面という衝撃→←カツアゲとは脅される側より脅す側に金銭的余裕が無い惨めな行為である
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のと丸(プロフ) - 餅みそさん» ありがとうございます!!更新頑張ります(●´▽`●) (2019年7月30日 12時) (レス) id: 3187970ecf (このIDを非表示/違反報告)
餅みそ - こういう話し好きです!続き楽しみにしてます。更新頑張ってください (2019年7月29日 19時) (レス) id: bfc2e3a90c (このIDを非表示/違反報告)
のと丸(プロフ) - MIRAIさん» コメントありがとうございます!!読者様にワクワクできるよう話を練っているので、そう言っていただけて本当に嬉しいです!!(´>ω<`)これからまたどんどんストーリーが展開していくので、どうぞ最後まで楽しんでって下さい!! (2019年7月26日 5時) (レス) id: 3187970ecf (このIDを非表示/違反報告)
MIRAI - 先がわからなくってドキドキしながら読んでます!とっても面白いです。頑張ってください!! (2019年7月26日 3時) (レス) id: c6a480e818 (このIDを非表示/違反報告)
のと丸(プロフ) - 金持ちのボンボンになりたいさん» コメントありがとうございます!!ミステリー!そう言って下さるとは思いませんでした!(*^^*)これからもどうぞ楽しんでいって下さい!! (2019年7月25日 14時) (レス) id: 3187970ecf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:のと丸 | 作成日時:2019年7月18日 20時