自分の意見と相反する人の意見も素直に認められる人間は成長する ページ29
「それじゃあ、今日は収穫なしってわけですね。」
新八くんの少し落胆した声がため息と共に居間に響く。
時計の針は七時半を過ぎたところを指し、私達はもう万事屋の事務所兼自宅に戻っていた。
家に着くや否や玄関先で倒れ込んだ銀さんと神楽ちゃんを新八くんと何とか居間に引きずり込んで間もない今。
私も長椅子から当分腰を上げたくないほど歩き疲れた。
すると、「ただ、」と私と同様に項垂れた新八くんが話を付け足すように口を開く。
「『顔に火傷を負った女と昔殺り合ったが、そいつの事かァ？
俺でも死ぬかと思うくらい強かったなぁ、ありゃ夜兎並みだぜ』って言ってた天人には出くわしましたけどね。まあたぶん関係ないです。」
「でも、もし本当だったら？」
新八くんの言葉に私が声をかける。
「え、Aさん信じるって言うんですか？」
「え、信じないの？」
「いや、だって...まあでも、そうですね、これしか情報もないし、頭の片隅には置いておくべきかもですね。」
そう言って私の意見も素直に聞いてくれた新八くん。
「んな事考えたってしょーがねぇだろ。もっと気楽に行こうぜ、どうせ明日も一日中捜すんだしよ。」
ジャンプを読みながら私達の会話に口を挟んできた銀さん。
「いや、アンタは気楽に行き過ぎですから、もうちょっと考えないと、そもそも行方不明の女の子がいるなんて情報すら確かか危ういですけどね。
でも引き受けた依頼ですから。」
銀さんが言ってた通り、彼のしたいことは銀さんのしたいことと一緒らしい。
橋の下で考えていた事が蘇る。
でももうそんな事、考えたって自分が辛いだけだ。
今は蚊帳の外でもいい、仲間じゃなくてもいい。
ただ傍にいられれば、それでいいや。
仲間になるとかなれないとかどうでもいい、
少しでも長く彼らと共に過ごしたい。
ようやく結論に至った私は、人知れず心の鎖から開放された気分になっていた。
「神楽ァ、俺の足揉んでくれよ、銀さんヘトヘトだから。」
「知らないヨ、自分で何とかしろヨ、銀ちゃん夜ご飯はどうするアルか？」
「あー夜ご飯か、確か少しだけ米が残っ.......」
神楽ちゃんの方を見た私達は皆固まった。
「これだけとか言わせないアルヨ。」
そう言いながら丼の米を今しがた一粒残らず平らげた大食少女。
「「ア─────────────ッ！！！！」」
銀さんと新八くんの悲鳴が夜のかぶき町に響き渡った。
まあただのつなぎですねこれは→←好きとは、一概に楽しいものとも悲しいものとも言えない複雑で単純な感情だ
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のと丸(プロフ) - 餅みそさん» ありがとうございます！！更新頑張ります(●´▽`●) (2019年7月30日 12時) (
レス) id: 3187970ecf (このIDを非表示/違反報告)
餅みそ - こういう話し好きです!続き楽しみにしてます。更新頑張ってください (2019年7月29日 19時) (レス) id: bfc2e3a90c (このIDを非表示/違反報告)
のと丸(プロフ) - MIRAIさん» コメントありがとうございます！！読者様にワクワクできるよう話を練っているので、そう言っていただけて本当に嬉しいです！！(´>ω<｀)これからまたどんどんストーリーが展開していくので、どうぞ最後まで楽しんでって下さい！！ (2019年7月26日 5時) (レス) id: 3187970ecf (このIDを非表示/違反報告)
MIRAI - 先がわからなくってドキドキしながら読んでます！とっても面白いです。頑張ってください!! (2019年7月26日 3時) (レス) id: c6a480e818 (このIDを非表示/違反報告)
のと丸(プロフ) - 金持ちのボンボンになりたいさん» コメントありがとうございます！！ミステリー！そう言って下さるとは思いませんでした！(*^^*)これからもどうぞ楽しんでいって下さい！！ (2019年7月25日 14時) (レス) id: 3187970ecf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のと丸 | 作成日時：2019年7月18日 20時
