ここ三階 ページ32
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「あ、そうそう」
そのまま外を見つめていれば、再びこちらに顔を向けるイルミさん
「今親父達仕事行ってるし、オレもこの後仕事だから好きに屋敷の中見て回って良いよ」
『…わかりました』
なんか今顔見るのは気まずい。と正面を見たまま返事をすれば、イルミさんは「夕食の時は家族全員揃うし、それまでに帰ってくるから」と言い残し、フェンスを飛び降りてしまった
…ここ三階なんだけどな。
さっさと消えてしまったその人を見送ると『…私も探検でもしよう』と部屋の中へ踵を返した
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________
『…』
人気のない屋敷の中。服が擦れる音だけが響く
…え、本当に誰もいないの？こんだけ広いのに？と若干お化け屋敷にいるような感覚に襲われながら、行く当てもなく屋敷の中を行ったり来たり
…そんな事を続けて、数十分後
『………どこだ。ここ』
屋敷の薄暗さやその広さに、すっかり私は迷子になってしまって
困ったぞ。と自分の腰に手を当てれば、ポケットの中の何かが手に当たった
『あ、そうだ』
そのままガサゴソと中を漁り、それを取り出す
手に取るとすぐに起動して連絡帳を開くと、助けを呼ぼう。と"容姿端麗美少年"とかかれた番号に電話をかけた
〜〜〜♪
『っ、え？』
電話をかけたと同時、なぜか背後から聞こえた着信音にすぐさま振り向けば
「よっ」
『キルア！？』
片手を挙げているキルアがそこにいて、
『…いつからいたの？』
「お前が一階に降りて来たくらいから」
『うそ、全然気付かなかった』
キルアは念を知らないから絶を使えない。
それなのに私がキルアに気付かなかったのは、彼のポテンシャルがよっぽど高いからだろう。
流石だなぁ…とその腕に感心していれば「つーか、こんなとこで何してんだよ」とキルア
『実は迷子になりまして…』
「はぁ？迷子？」
コクリと頷けば、呆れた様にため息を吐かれた
年下にため息を吐かれる日が来るなんて。
「じゃあどこに行こうとしてたんだよ。案内してやるから」
やれやれ。とでも言いたげに方をすくめるキルアに『どこにって言うか…』と口を開く
『探検してて』
「探検？」
『うん。今日からここに住まわせてもらうことになったから』
『それで』と付け足せば、数回の瞬きの後
「はああああぁぁぁぁ！？」
キルアの叫び声が、山に木霊した
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ゆら(プロフ) - 紗蘭さん» わぁぁぁすっごくすっごく嬉しいです！！ありがとうございます頑張ります…！ (2021年8月17日 13時) (
レス) id: 65f7be7df1 (このIDを非表示/違反報告)
紗蘭 - 夢主ちゃんのキャラとか、イルミさんとの絡み方とか、すごく好きです…！！更新楽しみにしてます！ (2021年8月16日 23時) (レス) id: 579f6ff34b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆら | 作成日時：2021年7月19日 15時
