【銀魂】女隊士と愉快な仲間達７５

３５２５話 ページ14

.
☆ 沖田side ☆



早朝に放送しているテレビショッピングよりも、如何にもなサプリメントの謳い文句よりも怪しく、疑わしく、嘘っぽい･･････いや、嘘であろうAさんの発言。

裏がある。裏しかない。
だが内容が掴めないため、対策のしようが無く、ただ黙秘をかます。



神楽「け、喧嘩なんて始めようと思って始めようとするもんじゃないネ」



馬鹿野郎、喋ってんじゃねえクソアマ。
言ってしまえば終わりなのにだけは気付いたので、必死に口を噤んでおいた。開いてしまったら、こいつの思うツボなのだ。



神楽「私はもう帰るアル。定春が寂しくて死んじゃうヨ」

「ほうほう」

神楽「報酬はいくらでも出す、なんてウマイ話がそうそう転がるわけないモン、騙されないアルヨ」

「ほほう」



冷静に推理をするとすれば。
桃太郎とAさんは本日映画館へと足を運び、観終わってから数時間して屯所へと帰宅した。この数時間の中で何かが起こった、或いは何かに気が付いた。まあとやかくあって、きっと何かを企んだのだろう。

となると、この二人は敵なのが確定する。
･･････となるのと同時に、横にいるコイツとは協力するのが吉というわけで。



沖田「･･････はあ」



立ち上がろうとするチャイナを呼び止めてしまえばアウトなので、斜め前の急須を取る振りをして、死角を作る。そして「振り返らずに走って帰れ」と小さく告げた。



神楽「･･･は」

沖田「いいから従え」



眼光でその意思を強調すると、黙って背くことを諦めたようだった。



.

３５２６話→←３５２４話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す